『やどりが』編集委員会
本委員会は学会誌『やどりが』の編集・出版、投稿原稿の採否決定を担当します。
本誌は鱗翅学およびその関連分野の科学的発展への貢献を目指し,併せて様々な情報交換の場を提供します。
『やどりが』編集委員
- 委員長:
- 北川 朝生
- 委員:
- 石川 和宏
- 植村 好延
- 枝 恵太郎
- 宇野 彰
- 栗山 定
- 斎藤 光太郎
- 斎藤 基樹
- 四方 圭一郎
- 保坂 満
- 宮川 崇
- 矢野 高広
ベニスズメ Deilephila elpenor
(スズメガ科ホウジャク亜科)
5月も中旬を過ぎるとクヌギの樹液の出が活発になってくる。暗い林を歩いていると独特の匂いが漂ってきて「樹液廻りの季節がやってきたなあ...。」と嬉しくなる。夜の帳が降りる頃、まず最初にやってくるのがベニスズメだ。彼らは2時間程樹液にまとわりつき、そして消えていく。
ベニスズメは旧北区に広く分布している。日本に分布しているものは亜種lewisiiとされており図巻等でもそのように示されているが、亜種として分ける区別点は見いだせない。また、ベトナムからヒマラヤにかけてやや大型の亜種macromeraが分布している。
幼虫はツリフネソウ科やアカバナ科の草本で良く見られ、終齢幼虫は褐色だがまれに緑色のものもある。ベニスズメの英名は&dquot;Large elephant hawkmoth&dquot;で,これは幼虫の頭胸部が象の鼻に似ているからだという。まあそう見えなくもないが文化の違う人達の感覚はよくわからないものである。
本委員会は学会誌『やどりが』の編集・出版、投稿原稿の採否決定を担当します。
本誌は鱗翅学およびその関連分野の科学的発展への貢献を目指し,併せて様々な情報交換の場を提供します。
鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。