シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会の役員・委員について

2022~2024年の役員・評議員は以下の通りです(2024年1月1日更新)。

会長
渡邊 通人
副会長
広渡 俊哉
理事
広渡 俊哉・菅原 淳・中嶋 正道・三宅 誠治・井上 大成・平井 規央・矢後 勝也・中 秀司
監事
岩野 秀俊・八木 孝司
評議員
北海道地区: 島谷 光二・高木 秀了・森 一弘
東北地区: 保坂 満・工藤 忠・市田 忠夫
関東地区: 福田 晴男・矢野 高広・長谷川 大・朝日 純一・川田 智子・小田 康弘・新津 修平
信越地区: 中野 潔・四方 圭一郎・田下 昌志
東海地区: 城内 穂積・間野 隆裕・多賀 敏正
近畿地区: 竹内 剛・渡辺 康之・上田 昇平・藤井 恒
中国地区: 亀山 剛・相良 伊知郎・田村 昭夫
四国地区: 大原 賢二・窪田 聖一・小汐 千春
九州地区: 安本 潤一・村田 浩平・屋宜 禎央
『蝶と蛾』編集委員会
委員長: 那須 義次
『やどりが』編集委員会
委員長: 北川 朝生
自然保護委員会
委員長: 矢後 勝也
将来問題検討委員会
委員長: 井上 大成
ウェブサイト管理運営委員会
委員長: 中 秀司
イベント等企画運営委員会
委員長: 藤塚 弘
本部幹事
川田 智子

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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。