ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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『やどりが』編集委員会規程 (2016年4月1日施行)

  • 第1条 会則第38条により設置された『やどりが』編集委員会(以下本委員会)を本規程により運営する.
  • 第2条 (構成および組織)
    • 1. 本委員会には編集委員長1名,編集委員複数名を置く.
    • 2. 編集委員長は会則第40条により会長が委嘱する.
    • 3. 編集委員は,理事会の承認を得て,編集委員長が委嘱する.
    • 4. 以上の役職間の兼務は認められる.
    • 5. 編集委員長,編集委員の任期は会則第16条の役員と同様とし,会則第16~18条を準用する.ただし,重任を妨げない.
    • 6. 編集委員長はすべての人事を理事会に報告する.
  • 第3条 (編集業務)
    • 1. 編集委員長は原稿の送付を受け,編集委員に原稿の精読(必要な場合は査読)を依頼する.
    • 2. 原稿の採否は,編集委員の意見を参考にして委員長が決定する.
    • 3. 活動状況ならびに活動の結果は理事会,評議員会において報告し,また『やどりが』誌上で直接会員に報告する.
  • 第4条 (費用) 『やどりが』の編集・発行に関わる経費は一般会計により処理する.
  • 第5条 (施行および改廃)
    • 1. 本規程は2016年4月1日から施行する.
    • 2. 本規程の改廃は会則第34条の5による.

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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。