ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

閉じる

日本鱗翅学会

日本鱗翅学会評議員会運営規程 (2000年3月5日改定)

  • 第1条 (前文)
    • 会則第19条に定められた評議員の職務を果たすために,第29条により設置される
    • 評議員会は会則に定められた規定に加えて本規定により運営する.
  • 第2条 (議長)
    • 1. 議長は当該評議員会の出席評議員の互選で決める.
    • 2. 議長はその評議員会の運営について一切の責任を負う.
  • 第3条 (提案権)
    • 議案は評議員および会長あるいは理事会が提出する.
  • 第4条 (評議員以外の出席者)
    • 1. 評議員会には会長および監事は出席しなければならない.
    • 2.評議員会には以下の会員が出席することができる.(1) 理事,(2) 委員長,(3) 会長の指名する幹事,委員および会員
  • 第5条 (議事録)
    • 1. 議事録は議長の責任において作成し,会長が保管する.
    • 2. 議事録は会員に公開する.
  • 第6条 (運用)
    • 本規程の運用は「評議員会運営細則」による.
  • 第7条 (施行)
    • 1990年度第1回評議員会から運用する.
  • 第8条 (改廃)
    • 本規定の改廃は会則第34条の6による.

日本鱗翅学会評議員会運営細則 (2021年4月25日改定)

会則および評議員会運営規定の具体的運用法を以下のようにする.

  • 1. 評議員会は対面を原則とするが,対面による評議員会の開催が困難である場合は,通信で行うことが出来る. 但しその決定は,評議員会の意見に基づき会長が行い,この場合は通信評議員会によって運用する.
  • 2. 毎回の評議員会の開会に先立って,「実際に出席している評議員」 (委任状による出席者を除く出席評議員) の互選により,当該評議員会の議長1名を選出する.互選の方法は問わない.
  • 3. 議長は評議員会を司会し,採決を行って議事の円滑な進行を管理する.
  • 4. 議長は議事録を検討し,確認することにより責務を全うする.
  • 5. 議長は少数意見等採決結果とは異なるものの重要と考えられる発言その他重要な参考意見についてはその場で議事録に記載を命じる.
  • 6. 議案の提出は下記のように取り扱う.
    • (1) 会長の発する会議開催の通知の返信に記入されたものについては議長決定直後に会長から議長に引き渡す.
    • (2) 評議員からの,その場での提案は議長に直接申し立てる.
    • (3) 会長あるいは理事会からの提案は原則として会議開催通知送付時に文書により各評議員に提議する.
    • (4) 会長あるいは理事会からの,その場での提案は,会長あるいは理事会を代表する者から議長に提出する.
  • 7. 議案の説明者は原則として提案者が行う.会長提案については理事,幹事,委員長,委員等当該案件の執行責任者等を出席させ,これに説明を命ずることができる.
  • 8. 評議員以外の出席者とその役割は以下の通りとする.
    • (1) 会長: 評議員会の招集者として,また学会の総括責任者として
    • (2) 監事: 監査結果の報告
    • (3) 理事: 説明および報告
    • (4) 委員長: 事業の説明および報告
    • (5) 会長の指名する幹事および委員: 特定事項の説明
    • (6) 会長の指名する会員: 特定事項の説明
  • 9. 議案の採否は会長提案を除き議長が決める.会長提案については評議員会は審議しなければならない.
  • 10. 議事録の原案の作成は便宜上理事会に担当させる.
  • 11. 議事録の確定は議長が検閲審査し,必要があれば訂正を指示し,その後確認を行うことによる.この手続きは遅滞なく行わなければならない.
  • 12. 議事録の公開は「やどりが」誌上で行う.
  • 13. 以上の運用方法は1990年度第1回評議員会から適用する.
  • 14. 以上の方法による運用結果をみて,不備,不都合があれば,次回以降の評議員会において再検討し,改善案を決める.
  • 15.通信評議員会は, 通常の評議員会と異なり, 下記の通り運用する.
    • (1) 通信評議員会は, 評議員会メーリングリストまたはリモート会議で開催することができる.
    • (2) 評議員会メーリングリストの場合, 議長は提案者に代わって議案の概要を説明し, 審議の中では提案者が説明する.
    • (3) リモート会議の場合は,通常の評議員会議に準じて進行する.

評議員会ならびに理事会出席者の交通費の一部負担に関する運用規定 (2022年6月30日改訂)

  • 1. 評議員会および理事会に出席する会員の交通費について学会は原則としてその半額を補助する.
  • 2. 1.にいう「出席する会員」とは,評議員会については評議員および評議員会運営規定第4条に規定される会員で実際に出席した者,理事会については会長,理事,監事およびその都度の議題により会長から指名された会員で実際に出席した者を指す.
  • 3. 補助額は出席者居住地の最寄駅から会議開催地の最寄駅までの公共交通機関の運賃と鉄道特急普通座席指定券料金の2分の1とする.
  • 4. 補助は3.の金額が2,500円に満たない場合は行わない.
  • 5. 1993年度から適用する.
  • 6. 本規定の改廃は会則第34条の6による.

備考: 本規定は,大会時に対面式に評議員会及び理事会が開催された場合に適用する.

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。