ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会自然保護委員会規程 (2001年3月18日改訂)

  • 第1条 会則第38条により設置された自然保護委員会 (以下本委員会) を本規程により運営する.
  • 第2条 (設置の目的および事業)
    • 1. 本委員会は,本学会における,鱗翅類の棲息環境の保全・保護・復元に関する活動を円滑かつ活発に行うことを目的に設置する.
    • 2. この目的達成のために必要な学問的基盤にたっての関係情報の収集・整理・研究,および会員に対する会誌等を通じての研究成果の提供,ならびに全国的あるいは地域的に対社会的・国際的活動を行うこと等の事業を行う.
  • 第3条 (構成および組織)
    • 1. 本委員会には委員長1名,副委員長1または2名,地区委員長9名および原則として各都道府県に各1名の委員を置く.また,必要に応じ幹事を置くことができる.
    • 2. 委員長は会則第40条により会長が委嘱する.
    • 3. 副委員長は,理事会の承認を得て,委員長が委嘱する.
    • 4. 地区委員長は会則第20条の各地区ごとに各1名を置くものとし,各地区評議員の推薦により,委員長が委嘱する.
    • 5. 委員は各地区委員長の推薦により,委員長が委嘱する.
    • 6. 委員長,副委員長および必要に応じ幹事をもって事務局を構成する.
    • 7. 以上の役職間の兼務は認められる.
    • 8. 地区に,地区委員長を長とし,その地区の委員をもって構成する地区委員会を置く.
    • 9. 本委員会には,事業の必要に応じ,本条1~8項とは別に,その事業ごとの下部機構として専門委員会 (名称はその事業の性格により小委員会,実行委員会,部会,分科会等) を設けることができる.
    • 10. 専門委員会の設置,機構および組織,人事および人選の方法等は本委員会の提案により,理事会において審議決定する.
    • 11. 委員長,副委員長,地区委員長,委員,幹事の任期は会則第16条の役員と同様とし,会則第16条,第17条,第18条を準用する.ただし,重任を妨げない.
    • 12. 委員長はすべての人事を理事会に報告する.
  • 第4条 (活動および報告)
    • 1. 全国的活動および地域に特定しない活動は事務局を中心に行う.委員長主催の委員会を年に1回以上開く.
    • 2. 地域的活動は地区委員長を中心に行う.地区委員長は常に事務局と連絡を密にし全体の動きをよく把握したうえで活動する.年1回以上地区委員会を開く.
    • 3. 対社会的活動・国際的活動は理事会と協議のうえ行う.
    • 4. 重要な活動計画は理事会と協議のうえ設定する.
    • 5. 活動状況ならびに活動の結果は評議員会において報告し,また「やどりが」誌上で直接会員に報告する.
  • 第5条 (費用)
    • 1. 常例的事務費は一般会計により処理する.
    • 2. 事業に必要な経費の調達・支出に関しては,理事会が本委員会と協議して決める.
  • 第6条 (細則)
    • 1. 本委員会の活動に関し,全般に亘ってあるいは個別の事業について必要に応じ運営細則を定める.
    • 2. 運営細則は理事会が本委員会と協議して決める.
  • 第7条 (施行および改廃)
    • 1. 本規程は2001年3月19日から施行する.
    • 2. 本規程の改廃は会則第34条の5による.

日本鱗翅学会将来計画特別委員会規程 (2006年1月1日施行)

  • 第1条 (設置) 会則第39条により、会長直属の常設の委員会として将来計画特別委員会を置く。なお、その執行に当たっては理事会が責任を負うこととする。
  • 第2条 (目的および事業)
    • 1. 本委員会は、会の活動を活性化することを目的として設置する。
    • 2. この目的を達成するために、大会や支部活動のあり方、予算、各種委員会の業務内容や活動内容等について、改善案または改革案を検討し、理事会に対して検討結果の答申あるいは提案を行うものとする。また、改善案等の内容によりその執行に関わるものとする。
  • 第3条 (構成および組織)
    • 1. 本委員会は委員長1名、副委員長1名あるいは若干名および委員で構成する。また、必要に応じ幹事を置くことができる。
    • 2. 委員長および委員の候補については、中堅ならびに若手会員を中心に理事会が推薦することとする。
    • 3. 委員長は会則第40条により会長が委嘱する。
    • 4. 副委員長、委員は、理事会の承認を得て、委員長が委嘱する。
    • 5. 委員長、副委員長、委員、幹事の任期は、原則として一期3年以内とする。改組の時期は、その都度、理事会ならびに本委員会の判断に委ねるものとする。なお、委員等の重任については、弾力的に対応するものとする。
    • 6. 委員長はすべての人事を理事会に報告する。
  • 第4条 (活動および報告)
    • 1. 委員長主催の委員会を年に1回以上開く。
    • 2. 理事会に対して、検討結果の答申あるいは提案を毎年1回程度行うものとする。
    • 3. 改善案等の検討に当たり、必要な資料の提供あるいは意見を理事会に求めることができる。
    • 4. 活動状況は、理事会において報告する。
  • 第5条 (会計) 一般会計によりこれを処理する。
  • 第6条 (施行および改廃)
    • 1. 本規程は2006年1月1日から施行する。
    • 2. 本規程の改廃は会則第34条の5による。

日本鱗翅学会ホームページ委員会規程 (2008年3月9日施行)

  • 第1条 会則第38条により設置されたホームページ委員会(以下本委員会)を本規程により運営する.
  • 第2条 (設置の目的および事業)
    • 1. 本委員会は,本学会の活動をインターネット経由で学会の内外に広くアピールすることで,会員間の迅速な情報共有と鱗翅目昆虫に興味を持つ新たな会員獲得を目的に設置する.
    • 2. この目的達成のために公開用および会員専用ウェブサイトを構築し,また情報提供用のメーリングリスト,掲示板,入会フォーム等を運営する事業を行う.
  • 第3条 (構成および組織)
    • 1. 本委員会には委員長1名および若干名の委員を置く.
    • 2. 委員長は会則第40条により会長が委嘱する.
    • 3. 委員は学会役員,評議員,現委員などの推薦により,委員長が委嘱する.
    • 4. 委員長,委員の任期は会則第16条の役員と同様とし,会則第16条,第17条,第18条を準用する.ただし,重任を妨げない.
    • 5. 委員長はすべての人事を理事会に報告する.
  • 第4条 (活動および報告)
    • 1. 各委員は委員会で定める分担に従い,それぞれの分担業務を遂行する.
    • 2. 規定業務以外の新規業務や業務方針の変更については全委員が議論して方向付けを行う.
    • 3. 重要な活動計画は理事会と協議のうえ設定する.
    • 4. 活動状況ならびに活動の結果は評議員会において報告する.
  • 第5条 (費用)
    • 1. 常例的事務費は一般会計により処理する.
    • 2. 事業に必要な経費の調達・支出に関しては,理事会が本委員会と協議して決める.
  • 第6条 (細則)
    • 1. 本委員会の活動に関し,全般に亘ってあるいは個別の事業について必要に応じ運営細則を定める.
    • 2. 運営細則は理事会が本委員会と協議して決める.
  • 第7条 (施行および改廃)
    • 1. 本規程は2008年3月9日から施行する.
    • 2. 本規程の改廃は会則第34条の5による.

日本鱗翅学会

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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。