ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

関東支部 2024「秋のつどい」ご案内(10/5開催)

2024年9月 7日公開

日本鱗翅学会関東支部では、2024「秋のつどい」を、蛾類学会「秋の例会」と合同開催とし、下記の要領で東京大学(本郷キャンパス)にて対面開催することとなりました。鱗翅学会、蛾類学会の会員ではなくとも、どなたでも参加できます。

事前に参加登録が必要となりますので、下記「参加方法」を、よくお読みいただき、ご希望の方は「登録フォーム」より、お申し込み下さい。会場の定員に空きがある場合は、登録なしでの当日参加も受け付けます。

また、講演の終了後、対面での懇親会も開催いたします。懇親会へご参加を希望される方は、必ず、参加登録同様に事前申込をして下さい。ただし、懇親会は人数の制限があるため、事前登録制(上限に到達次第、終了)とします。

日時
2024年10月5日(土) 13:00~17:30 (受付開始・開場12:00)
場所
東京大学 理学部2号館4F大講堂
(〒113-0033 東京都文京区本郷 7-3-1)
理学部2号館へのアクセス
「秋のつどい」参加対象
どなたでも(会員、非会員、地区に関わらず参加は可能です)
参加費
1,000円(高校生以下無料)
※ 当日に会場受付にてお支払い下さい。
懇親会について
銀杏・メトロ食堂(東京大学本郷キャンパス内・法文2号館地下1階)
18:00~20:00
懇親会参加費 5,000円 (学生[大学院生含む] 2,500円)
※ 当日に会場受付にて「秋のつどい」参加費と共に懇親会費を現金にてお支払い下さい。
注1)学生の方は学生証を持参ください。どなたでも参加できますが、上限人数に到達次第、終了です。お早めの申込をお願いします。
注2)18歳未満の未成年の懇親会参加は、事前に保護者と相談して了解を得てください。特に小中学生の参加は保護者同伴での参加をお願いしております。
参加方法
1) 下記「登録フォーム」から申し込み
2) 当日、会場受付にて現金で支払い(受付開始・開場12:00)
3) 名札を受け取り着用(必ず名札をご着用ください)
4) 入場(出入りは自由です)
登録フォーム: 以下の「登録フォーム」に必要事項を入力し、回答を送信してください。
ここをクリック: 必要事項を入力し送信して下さい
申込〆切日
2024年9月25日(水)
注)懇親会は上限に達し次第、終了となります。ご了承ください。
その他
登録フォームやメールが利用できない方は、ハガキにて以下の必要事項を書き込み、下記「お問い合わせ」の宛先まで、お申し込み下さい。
  • ・参加される方: 姓(漢字)名(漢字)、姓(ふりがな)名(ふりがな)
  • ・鱗翅学会登録状況: 会員・非会員
  • ・春のつどい後の懇親会参加: 参加する / 参加しない
  • ・ご自身の住所、連絡のつく電話番号

プログラム

13:00 開会
一般講演1(鱗翅学会)
牧田 習・矢後 勝也・遠藤 秀紀: 南日本における気候変動がチョウ類の分布に与える影響
森 晋一郎: 世界の昆虫切手
石塚 正彦: 夏に消えるキタテハ
一般講演2(蛾類学会)
中尾 健一郎: LepiLED Maxi Switch 1.5を使った台湾での夜間採集経験
荒島 彈・屋宜 禎央・広渡 俊哉: チャグロマダラヒラタマルハキバガDrepressaria spectrocentra Meyrick, 1935 (チョウ目: ヒラタマルハキバガ科)の正確なタイプ産地の情報および新寄主記録について
荒井 周: ヒラツボカレハ(カレハガ科)の加計呂麻島からの発見とKunugia属の潜在的針葉樹食性について
招待講演1(鱗翅学会)
森中 定治 (日本鱗翅学会関東支部): 私の歩いてきた道 カザリシロチョウ研究とともに
招待講演2(蛾類学会)
Alessandro Bisi( イタリア): The current status of Butterflies and Moths in Italy (イタリアの鱗翅類の現状)
17:30 閉会
18:00-20:00 懇親会(銀杏・メトロ食堂[法文2号館地下1階])
企画・運営
日本鱗翅学会関東支部幹事会

お問い合わせ

〒183-0011

東京都府中市白糸台 4-13-1-206

新津 修平

E-mail:lsj.kantogmail.com

新津 修平 (関東支部長)

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。