シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会近畿支部第168回例会のご案内

2024年5月 5日公開

下記の要領で、日本鱗翅学会近畿支部第168回例会を開催いたします。奮ってご参加ください。

会場・日時

会場:
I-siteなんば(大阪公立大学)2F C1室
会場へのアクセス
日時:
2024年5月11日(土) 13:50~17時頃

プログラム

1. 屋久島のルーミスシジミを追って
有田 斉(近畿)
2. 壱岐島の小蛾類
那須 義次(近畿)・上田 達也(近畿)・小林 真大(日本蛾類学会)
3. ヤママユの系統継代飼育とバージンメスを使った生息分布調査方法
寺本 憲之(滋賀県大/琵琶湖博)
4. コツバメの飼育報告
長井 丈(神戸市立井吹東小学校)
5. 大阪府枚方市のチョウ類群集の変化 -1989年と2023年との比較-
棚橋 一郎(枚方生きもの調査会)
6. ヒサマツミドリシジミ雌雄の交尾戦略
大東 康人(近畿)
7. 春のチョウを求めてジブラルタル海峡を渡ってモロッコへ
竹内 剛(近畿)

※ 支部例会終了後に、会場周辺で懇親会を予定しています。

問い合わせ先

〒599-8531

大阪府堺市中区学園町 1-1

大阪公立大学大学院農学研究科
環境動物昆虫学研究グループ

竹内 剛(日本鱗翅学会近畿支部)

TEL:072-254-9413
E-mail:u21162homu.ac.jp

竹内 剛 (近畿支部)

日本鱗翅学会

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東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。