シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

蝶と蛾 74(2)(電子版)発行のお知らせ

2023年7月16日公開

蝶と蛾 Vol.74 No.2 (電子版)が発行されましたのでお知らせします。閲覧には以下、J-StageのURLにアクセスし、やどりが274に同封されていたログイン名とパスワードを入力してください。

ログイン名とパスワードは、2022年11月から変更となっています。ログイン名とパスワードが分からない場合は、学会事務局にお問い合わせください。

蝶と蛾 Vol. 74 No. 2

    • Dicephalarcha dependens (Meyrick, 1922) (Lepidoptera, Tortricidae) from Aichi Prefecture, Japan.
    • Takahiro MANO
    • イチジョウヒメハマキDicephalarcha dependens (Meyrick, 1922)の愛知県からの記録
    • 間野 隆裕
    • ページ: 37-38
    • DOI: https://doi.org/10.18984/lepid.74.2_37
    • A record of an aberrant white individual of Epiblema foenella (Linnaeus, 1758) (Lepidoptera, Tortricidae) in Hokkaido, Japan.
    • Shunsuke TOMURA, Yoshitsugu NASU
    • 北海道におけるヨモギネムシガ(鱗翅目,ハマキガ科)の白色変異個体の記録
    • 外村 俊輔, 那須 義次
    • ページ: 39-40
    • DOI: https://doi.org/10.18984/lepid.74.2_39
    • Discovery of Fibuloides cyanopis (Meyrick, 1912) (Lepidoptera, Tortricidae) from Gifu Prefecture, Japan.
    • Akihiko MIYANO, Yoshitsugu NASU
    • 岐阜県からコモトグロヒメハマキ(鱗翅目,ハマキガ科)を発見
    • 宮野 昭彦, 那須 義次
    • ページ: 41-43
    • DOI: https://doi.org/10.18984/lepid.74.2_41
    • Discovery of Aterpia chalybeia Falkovitsh, 1966 (Lepidoptera, Tortricidae) in Japan.
    • Yoshitsugu NASU
    • アイイロヒメハマキ(新称)(鱗翅目,ハマキガ科)の日本からの発見
    • 那須 義次
    • ページ: 45-46
    • DOI: https://doi.org/10.18984/lepid.74.2_45

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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。