シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会第67回名古屋大会 延期のお知らせ

2020年5月22日公開

2020年10月24日(土)~25日(日)に開催される予定であった日本鱗翅学会第67回名古屋大会を来年に延期することを決定いたしました。

緊急事態宣言は、東京・大阪等を除いた39県で5月14日に解除されました。しかし、解除された県においても、日常のあらゆる場面で、新型コロナウイルスへの警戒は継続して必要であり、"3つの密"を徹底的に避けることが叫ばれています。現時点で新型コロナウイルス感染拡大収束の見通しは不透明です。また、仮に収束に向かっても秋の第2波も考えられる状況です。

そのため、本年の開催は見送り、名古屋大会は来年(2021年)の10月末または11月上旬に延期することにいたしました。

来年の大会案内については、改めて連絡します。

江田 信豊 (大会会長)
八木 孝司 (日本鱗翅学会会長)

日本鱗翅学会

〒113-0001
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勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。