ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

関東支部 2020「春のつどい」案内・講演募集

2019年11月28日公開

関東支部恒例の「春のつどい」を下記の要領で開催いたします。つきましては、蝶や蛾に関する興味深い講演を募集します。

開催要領

日時
2020年3月7日(土) 13:00~17:00(開場12:30)
(懇親会18:00~20:00)
会場
東京大学本郷キャンパス 理学部2号館4F大講堂
(東京都文京区本郷 7-3-1)
理学部2号館 | 周辺地図

発表に関するお願い

講演持ち時間
発表時間は1題あたり20分です(講演20分 + 質疑応答交代時間5分)。時間厳守でお願いします。
使用可能機材
液晶プロジェクター、ノートパソコン(windows10/office2013対応)を準備してあります。

講演データは事前に提出いただくか(こちらのパソコン使用の場合)、当日ご自分のパソコンでの持ち込みにするのか、選択をお願いします。事前提出の場合は、下記担当者宛てにCD、DVD、USBメモリー、SDカードなどの記録媒体で送付いただいても結構です。なお、ご自分のパソコンを持ち込む場合も念のため、別途、何らかの記録媒体で持参願います。

講演ご希望の方は、ハガキまたはe-mailで住所・氏名・電話番号・講演タイトルを明記して、下記までお申し込みください。関東支部以外からの応募も歓迎します。また、学生(現役の小・中・高・大学生・大学院生)の場合は、鱗翅学会会員でない場合も、応募可能とします。

講演申し込みの〆切は2019年12月31日(火)とさせていただきます。講演希望者多数の場合、講演の採否については関東支部幹事会に一任させていただきます。講演が決定した場合は、A4サイズ1枚の講演要旨の提出を事前にお願いすることになります。なお、講演者は参加費・懇親会費は無料になります。

申込・お問い合わせ

〒409-0126

山梨県上野原市コモアしおつ 1-27-5

福田 晴男

E-mail:neptistarkme.biglobe.ne.jp

福田 晴男 (日本鱗翅学会関東支部長)

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。