ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

近畿支部第159回例会開催のご案内

2019年5月 6日公開

近畿支部第157回例会プログラムが確定いたしましたので、ご案内いたします。

日時・場所

主催:
日本鱗翅学会近畿支部
共催:
関西昆虫学研究会
日時:
2018年5月11日(土) 14:30~17:00頃
会場:
大阪府立大学I-siteなんば2階 A1/A2室
大阪市浪速区敷津東 2-1-41 南海なんば第1ビル
最寄駅: 地下鉄「大国町」「恵美須町」、南海「難波」「今宮戎」
アクセス
参加費:
無料

プログラム

一般講演 14:30~15:30

1) 石井 実・森地 重博・竹内 剛・Anja Sliwa・上田 昇平・中筋 千晶・平井 規央 (近畿支部)
大阪府北部鴻応山のギフチョウ個体群の生息状況
2) 那須 義次 (大阪府大)
日本にコウモリグアノ専食の蛾はいるか
3) 寺本 憲之 (滋賀県大/琵琶博)・吉安 裕 (大阪府大)
人為的に枯葉を食わしたウスアカマダラメイガ幼虫は羽化するのか?
  • 連絡事項・休憩 (15:30~15:45)

一般講演 15:45~16:45

4) 竹内 剛 (大阪府大)
春のエーゲ海に異型アゲハとAnthocharisを求めて
5) 小野 克己 (京都府京都市)
外来種ケマン類はウスバシロチョウの食草となるか?
6) 南 尊演 (滋賀県野洲市)
シンジュサンの長い羽化期間の例

※ 例会終了後に難波周辺で懇親会の開催を予定しています。奮ってご参加下さい。懇親会に参加予定の方は、事前に以下のメールアドレスまでご連絡いただけるとありがたいです。

お申込・問い合わせ先

〒599-8531

大阪府堺市中区学園町 1-1

大阪府立大学大学院生命環境科学研究科
環境動物昆虫学研究室

竹内 剛(日本鱗翅学会近畿支部)

TEL:072-254-9413
FAX:072-254-9694
E-mail:ttt26715osakafu-u.ac.jp

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竹内 剛 (近畿支部)

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〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
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※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。