ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会中国支部第19回例会のお知らせ

2017年11月16日公開

毎年恒例となりました中国支部の例会を開催します。支部会員以外の参加も歓迎します。

日時・場所

日時
2017年11月18日(土曜日) 13:00~17:00
場所
ホテルチューリッヒ東方(広島市東区)

プログラム

総会

(1)役員の確認(2017年1月~12月)
(2)報告・連絡事項
 ①日本鱗翅学会仙台大会報告
 ②2017年度事業報告、2018年度事業計画
 ③会計中間報告
 ④伊万里市教育委員会からの依頼
 ⑤「蝶と蛾」電子出版化に伴うメールアドレスの登録
 ⑥その他
(3)協議事項
 ①支部規約の改正
 ②支部の安定的な運営について
 ③会員拡大と各県地方同好会の現状
 ④その他

研究発表

(1)フレンチギアナ採集記(鳥取県)
(2)山口県のチョウ目録について(2016)(山口県)
(3)岡山県南西部におけるウラギンスジヒョウモンの現況(広島県)
(4)岡山県のブナ林とフジミドリシジミ(岡山県)
※ 特別講話 2017ヒアリ騒動の最前線
 

お問い合わせ

〒710-1312

倉敷市真備町辻田 847-5

岡野 貴司

TEL:086-698-7247
TEL:090-2298-6733

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。