ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

2016年のイベント予定

2016年1月 1日公開

2016年度の大会、支部例会及び各種イベントの予定を公開します。奮ってご参加下さい。

学会大会

第63回湘南大会
日時: 2016年10月22日(土)・23日(日)
会場: 日本大学湘南キャンパス (神奈川県藤沢市)

東北支部

第4回支部例会
日時: 2016年5月21日(土)
会場: 東北大学雨宮キャンパス (宮城県仙台市)

関東支部

関東支部「春のつどい」(2016)
日時: 2016年3月19日(土)
会場: モンベルクラブ渋谷店5階サロン (東京都渋谷区)

関東支部が第63回大会を担当するため「秋のつどい」はありません

信越支部

ヒサマツミドリシジミ調査会(松本むしの会と共催)
日時: 2016年6月25日(土)
高ボッチ高原の草原性蛾類調査会(松本むしの会と共催)
日時: 2016年7月2日(土)

近畿支部

第152回支部例会
日時: 2016年1月10日(日)
会場: I-siteなんば (大阪市浪速区)
※ 日本昆虫学会近畿支部と共催
第153回近畿支部例会
日時: 2016年5月8日(日) 14時~
会場: 大阪府立大学なんばセンター(I-siteなんば)
三草山トラストのゼフィルス調査
日時: 2016年6月18日(土) 予備日19日(日)(予定)
場所: 大阪府豊能郡能勢町三草山
アサギマダラマーキング調査
日時: 2016年8月6日(土) 予備日7日(日)(予定)
会場: 滋賀県大津市打見山(びわ湖バレイ)
第154回支部例会
日時: 2016年12月17日(土)
会場: 大阪市立自然史博物館
※ 日本昆虫学会近畿支部と共催

中国支部

第18回中国支部例会
日時: 2016年11月12日(土)
会場: 地方職員共済組合湯田保養所 翠山荘 (山口市湯田温泉)

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。