ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会近畿支部第131回例会のご案内

2015年12月18日公開

※終了しました。

下記のとおり、日本昆虫学会近畿支部、琵琶湖博物館との共催で、日本鱗翅学会近畿支部第131回例会と日本昆虫学会近畿支部大会との合同講演会を開催します。ふるってご参加くださいますようお願い申し上げます。会員以外の方のご参加も歓迎します。

※会員の方は会員向けイベント詳細ページをご覧下さい。

日 時
2005年12月18日(日)13:00から17:00
会 場
琵琶湖博物館ホール(JR草津駅西口からバス「烏丸半島」行きで約22分)
お問い合わせ先
日本鱗翅学会近畿支部幹事長:寺本憲之
〒521-1322滋賀県蒲生郡安土町宮津1-55
TEL:0748-46-4867
FAX:0748-46-4011
E-mail:teramot@mb.infoweb.ne.jp
日本昆虫学会近畿支部大会・日本鱗翅学会近畿支部第131回例会合同講演会プログラム
(日本昆虫学会近畿支部・日本鱗翅学会近畿支部・琵琶湖博物館共催)
(12:00から役員会を開催します) E:昆虫学会、L:鱗翅学会
1-E.「ハリギリに寄生する日本未記録のキジラミ2種の分布と生活史に関する知見」○宮武頼夫(関西大)・松本浩一(東京農大)
2-E.「セイタカアワダチソウヒゲナガアブラの季節的発生消長、とくに初夏の急激な密度低下について」大竹昭郎(草津市)
3-E.「ダンダラテントウの鞘翅斑紋多型における地理的変異」○河上康子(高槻市)・大橋和典(京大院・農)
4-E.「カワウの営巣による森林の甲虫群集の変化」亀田佳代子・○八尋克郎(琵琶湖博物館)
5-E.「愛知万博2005「愛・地球賞」受賞!-滋賀県の斑点米カメムシ類の耕種的防除技術-」寺本憲之(滋賀県)
6-L.「西南日本におけるタケ・ササのタケノコを食草とするヤガ科カラスヨトウ亜科(Amphipyrinae)5種の幼虫からみた分布と生態」○今村 彰*、 牧野憲昭**、 畠山真由美***、木下總一郎****、 山口 修*****(*兵庫県立北はりま養護学校、**勝山市立三室小、***加古川市立別府西小、****大阪府摂津市、*****兵庫教育大・総合)
7-L.「スジグロシロチョウとエゾスジグロシロチョウの生態」○棚橋一郎、高橋 剛、秋田将哉、榎本将典(大工大・工)
8-L.「ペルーの鱗翅目」渡辺康之(兵庫県尼崎市)

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。