ニセバラシロヒメハマキ Notocelia nimia
(ハマキガ科ヒメハマキガ亜科)

九州大学伊都キャンパス農学部付近にはノイバラが多く生えており、夕方になると葉上にとまる本種の姿を簡単に見ることができます。

白と黒のまだら模様は鳥の糞に対する擬態といわれており、海外ではこのような模様を持つガを総称して"bird-dropping moth"と呼ぶそうです。この模様は、ニセバラシロヒメハマキの含まれるヒメハマキガ亜科内だけを見ても、AncylisApotomisGypsonomaなど、さまざまな属でみることができます。

撮影データ: 2024年4月18日 福岡県福岡市・九州大学伊都キャンパス
撮影・文章: 川島 育海

閉じる

日本鱗翅学会

沖縄島北部・高江と安波の米軍ヘリパッド建設に関わる要望書

2015年3月23日公開

沖縄島北部にある「高江」および「安波」では、米軍ヘリパッド建設に伴う森林伐採や赤土の流出、さらにはオスプレイを含む米軍機の低空飛行や離着陸に伴う爆風や高熱の下降気流による環境悪化などの影響から、リュウキュウウラボシシジミやリュウキュウウラナミジャノメ、コノハチョウ、フタオチョウなど、多くの希少チョウ類をはじめとする昆虫類の存続に甚大な被害を及ぼすことが懸念されるため、早急な建設予定地とその周辺域における環境保全の要望が必要となりました。

そこで本学会は、2015年3月23日に防衛大臣、沖縄県知事、東村村長および国頭村村長宛宛に以下の要望書を提出しました。

2015年3月23日
自然保護委員長 矢後 勝也

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。