ニセバラシロヒメハマキ Notocelia nimia
(ハマキガ科ヒメハマキガ亜科)

九州大学伊都キャンパス農学部付近にはノイバラが多く生えており、夕方になると葉上にとまる本種の姿を簡単に見ることができます。

白と黒のまだら模様は鳥の糞に対する擬態といわれており、海外ではこのような模様を持つガを総称して"bird-dropping moth"と呼ぶそうです。この模様は、ニセバラシロヒメハマキの含まれるヒメハマキガ亜科内だけを見ても、AncylisApotomisGypsonomaなど、さまざまな属でみることができます。

撮影データ: 2024年4月18日 福岡県福岡市・九州大学伊都キャンパス
撮影・文章: 川島 育海

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日本鱗翅学会

熊本県のゴイシツバメシジミ保全に関わる要望書

2015年2月10日公開

熊本県にあるJNC(株)の発電所に関わる価格固定買取制度(FIT制度)設備認定のための工事により、環境省「種の保存法」の希少野生動植物種および国の天然記念物に指定されているゴイシツバメシジミおよびその食草シシンランに甚大な悪影響を及ぼすことが懸念されるため、早急な工事見直しの要望が必要となりました。

そこで本学会は、2015年1月25日に日本昆虫学会と共同声明で、経済産業省資源エネルギー庁長官、環境省自然環境局局長、農林水産省林野庁長官、文部科学省文化庁長官、JNC株式会社社長宛に以下の要望書を提出しました(保全の観点から地名等を一部削除、改変しています)。

矢後 勝也 (自然保護委員長)

日本鱗翅学会

〒113-0001
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アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。