ベニスズメ Deilephila elpenor
(スズメガ科ホウジャク亜科)

5月も中旬を過ぎるとクヌギの樹液の出が活発になってくる。暗い林を歩いていると独特の匂いが漂ってきて「樹液廻りの季節がやってきたなあ...。」と嬉しくなる。夜の帳が降りる頃、まず最初にやってくるのがベニスズメだ。彼らは2時間程樹液にまとわりつき、そして消えていく。

ベニスズメは旧北区に広く分布している。日本に分布しているものは亜種lewisiiとされており図巻等でもそのように示されているが、亜種として分ける区別点は見いだせない。また、ベトナムからヒマラヤにかけてやや大型の亜種macromeraが分布している。

幼虫はツリフネソウ科やアカバナ科の草本で良く見られ、終齢幼虫は褐色だがまれに緑色のものもある。ベニスズメの英名は&dquot;Large elephant hawkmoth&dquot;で,これは幼虫の頭胸部が象の鼻に似ているからだという。まあそう見えなくもないが文化の違う人達の感覚はよくわからないものである。

撮影データ: 2010年5月24日 埼玉県桶川市
撮影・文章: 矢野 高広

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日本鱗翅学会

名古屋議定書に係わる国内措置に関するパブリックコメント

2014年3月 5日公開

平成22年10月に愛知県名古屋市で開催されたCOP10において、生物多様性条約の3つ目の目的である「遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分(ABS:Access and Benefit-Sharing)」に関する名古屋議定書が採択されました。 これに関連して,2015年から名古屋議定書に係わる国内措置(日本の法律による処罰)が取られる運びとなり、国外から入手した生物に関する研究や開発を行っている研究者、事業者、大学等及び関連する行政機関等の研究活動への多大な影響が予想されます。そこで、今回の「名古屋議定書に係わる国内措置のあり方検討会報告書(案)」に関する学術関係者を対象としたパブリックコメントとして、海外の昆虫の学術標本を扱うことが多い本学会からは以下の書類内にある内容3点を要望しました。

2014年1月24日
矢後 勝也 (本会理事)

日本鱗翅学会

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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。