ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会四国支部第19回例会のお知らせ

2014年2月21日公開

※終了しました。

毎年恒例となりました四国支部の例会を開催します。特に参加申し込みなどは行っていませんので、当日お気軽に御参加下さい。

日時
2014年2月23日(日曜日)11:00~17:00(予定)
場所
愛媛県総合科学博物館
生涯学習棟 3階 会議室
高速いよ西条I.C.より約5分(交通アクセスはこちらを参照)

プログラム

テーマ講演「四国におけるセセリチョウ類の最近の動向」
「愛媛県におけるセセリチョウ類の最近の動向」太田喬三(愛媛)
「徳島県におけるセセリチョウ類の最近の動向」小川昌彦(徳島)
「香川県におけるセセリチョウ類の最近の動向」出嶋利明(香川)
総合討論(講演者以外の方からも各県の情報をお寄せ頂き、併せて議論したいと思います)
その他の演題
「北海道の採集旅行・愛媛の春のキリガ、キョウチクトウスズメほか」片岡敬一(愛媛)
「2013年に沖縄で出会った蛾、その他」真鍋泰彦(高知)
「久万高原町でのツマグロキチョウの発生生態」窪田聖一(愛媛)
お問い合わせ
大西 剛
愛媛県総合科学博物館
学芸課 自然研究科 専門学芸員
〒792-0060
愛媛県新居浜市大生院2133-2
TEL:0897-40-4109(代表)
Fax:0897-40-4101
e-mail:ohnishi-tsuyoshi@pref.ehime.jp

日本鱗翅学会

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東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
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※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。