ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

関東支部「春のつどい」(2014)

2014年2月 7日公開

※終了しました。

関東支部恒例の「春のつどい」を下記の要領で開催いたします。皆様、どうぞお気軽にご参加下さい。会員でなくても参加可能ですのでご興味のある方にも声をかけて下さい。

日時・場所

日時
2014年3月15日(土)13:00~18:00(開場12:30)
会場
モンベルクラブ渋谷店Mont・bell5階サロン
渋谷の東急ハンズの向いにあるアウトドアショップの5階です。
住所
東京都渋谷区宇田川町11-5モンベル渋谷ビル
電話
03-5784-4005
参加費
会員1,000円、非会員2,000円 (会場費・講演要旨代を含む)
(非会員の大学生・大学院生1,000円、高校生以下無料)
懇親会
会費4,000円 (大学生3,000円、高校生以下1,000円)
Mont・bell5階サロンにて(同じ会場です)
Googleマップ

プログラム

一般講演
新津修平「東京周辺におけるオオミノガの生息状況」
橋本健一・加藤義臣・飯島和子「ドイツ産モンシロチョウの蛹休眠を誘起する光周反応」
加藤義臣・橋本健一・飯島和子「モンシロチョウの季節型再考:ドイツ産との比較など」
長田庸平「日本産ミカドアゲハの2亜種(ssp. albidum とssp. perillus)について」
矢後勝也ほか「ゴマシジミの分子系統地理」
<休憩>
高校生発表
矢口芽生「ルリタテハの構造色について」
青柳幸樹「モンシロチョウにおける産卵誘引物質の濃度と産卵数の変化」
特別講演
高橋真弓「蝶に魅せられて70年」
元日本鱗翅学会会長。キマダラヒカゲをヤマとサトの2種に分けるまでの経緯を含めた長年にわたるチョウへの情熱、研究姿勢を拝聴できる絶好の機会です。

連絡先

お問い合わせ
福田晴男
〒409-0126 上野原市コモアしおつ1-27-5
TEL:090-8317-7956
e-mail:neptistar@kme.biglobe.ne.jp
企画・運営
日本鱗翅学会関東支部幹事会
担当評議員
石塚正彦、宇野彰、北川朝生、長畑直和、新津修平、長谷川大、福田晴男、美ノ谷憲久、矢野高広
幹事
浅香克彦、小沢英之、久保田瑛子、橋本定雄、原田一志
顧問
加藤義臣、栗山定、斉藤基樹、津吹卓、針谷毅、矢後勝也

既に多数の方にご協力いただいておりますが、関東支部における「春」と「秋」の集い、等の葉書での案内を e-mail へ切り替えることにつきまして、ご協力頂ける方はアドレスを小沢(e-mail:uts2_ozawa@yahoo.co.jp)までお知らせ下さい。

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。