ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

東海支部:第154回例会案内

2013年11月20日公開

※終了しました。

東海支部の「第154回例会」を下記の要領で開催いたします。会員外の皆様も参加もできるので、お誘い合わせの上ご参加いただければ幸いです。

日時・場所・参加費等

日時
2013年12月7日(土)13:30-17:00
場所
名城大学共通講義棟北館N-103講義室
名古屋市天白区塩釜口1-501
名古屋地下鉄鶴舞線塩釜口1番出口徒歩5分
交通アクセス
参加費
500円

プログラム

特別講演(13:30-14:30)
「南中国・ヒマラヤ地域に棲息するリンブサイナズマチョウ」
横地 隆(愛知県尾張旭市)
一般講演(14:45-16:45)
(1)「三重県のウラゴマダラシジミの分布と変異について~マクロなエリアのクライン現象~」
多賀 敏正(徳風高等学校)
(2)「ミヤマシジミの休眠卵・非休眠卵の産み分けについて」
○尾崎絵理・江田慧子・中村寛志(信州大学)
(3)「東濃のヒメヒカゲの衰退と最近の知見」
河合 和幸 (一財)自然学総合研究所
(4)「極東ロシア・バジャール山地などの蝶類、2013」
○高橋真弓・伊藤建夫(信州大学)・高橋匡司

なお、例会終了後、懇親会の開催を予定しています。

連絡先

事務局
日本鱗翅学会 東海支部事務局
〒489-0863 愛知県瀬戸市せいれい町27
南山大学 総合政策学部 江田信豊
TEL:0561-89-2000
FAX:0561-89-2039
e-mail:koda@nanzan-u.ac.jp

現在メールでのご案内に随時切り替えております。メール利用の方は上記事務局にメールアドレスをお教え下さい。

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。