ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

東海支部:2012年総会及び第151回例会のご案内

2012年11月24日公開

※終了しました。

東海支部の「2012年総会及び第151回例会」を下記の要領で開催いたします。皆さんふるってご参加ください。会員外の皆様の参加も歓迎します。

日時・場所・参加費等

日時
2012年12月1日(土)13:00-17:00
場所
名城大学共通講義棟北館N-107講義室
名古屋市天白区塩釜口1-501
TEL:052-832-1151(代表)
名古屋地下鉄鶴舞線塩釜口1番出口徒歩5分
Googleマップ
参加費
500円

特別講演

「ブータン王国のチョウ類とその生態」-ブータンシボリアゲハが舞う環境で探る-
矢後 勝也(東京大学総合研究博物館)

一般講演

「チョウ類群集を使った環境評価手法の再検討」
中村寛志(信州大学農AFC)
「海上の森のチョウ類群集構造の解析」
〇大森悠紀・江田信豊(南山大学)・中村寛志(信州大学農AFC)・江田慧子(信州大 学山岳科学総合研究所)
「イチモンジチョウ族Limenitidiniの雌交尾器における分類とその問題点について」
大島康宏(三重県立博物館)
「長野県南信地方におけるクロコノマチョウの生息域の拡大について」
〇江田慧子1・井原道夫2・森谷浩之3・桐生雄介3・辻井美徳3・中村寛志3(1信州大学山岳科学総合研究所,2長野県飯田市,3信州大学農学部AFC)
「モンゴル北部・フヴスグール湖西岸山地およびウランバートル市付近のチョウ類、2012」
〇高橋真弓・高橋匡司

バラエティーにとんだ講演になります!! 皆さん、ふるってご参加ください。

なお、例会終了後、懇親会の開催を予定しています。

連絡先

現在メールでのご案内に随時切り替えております。メール利用の方は下記事務局にメールアドレスをお教え下さい。

日本鱗翅学会 東海支部事務局
〒489-0863 愛知県瀬戸市せいれい町27
南山大学 総合政策学部 江田 信豊
TEL:0561-89-2000
FAX:0561-89-2039
e-mail:koda@nanzan-u.ac.jp

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。