ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

関東支部「春のつどい」(2012)

2012年1月10日公開

※終了しました。

関東支部恒例の「春のつどい」を下記の要領で開催いたします。皆様、どうぞお気軽にご参加ください。会員でなくても参加可能ですのでご興味のある方にも声をかけて下さい。

日時・場所

日時
2012年3月10日(土)13:00-18:00(開場12:30)
会場
モンベルクラブ渋谷店Mont・bell5階サロン
(場所は渋谷の東急ハンズの向いにあるお店(アウトドアショップ)の5階です。)
住所
東京都渋谷区宇田川町11-5モンベル渋谷ビル
電話
03-5784-4005
参加費
会員1,000円、非会員2,000円 (会場費・講演要旨代を含む)
(非会員の大学生・大学院生1,000円、高校生以下無料)
懇親会
会費4,000円 (大学生3,000円、高校生以下1,000円)
Mont・bell5階サロン (同じ会場です)
Googleマップ

プログラム

一般講演
新津修平「フユシャクガ類のメスに見られる翅退縮機構の解明に向けて-フチグロトゲエダシャクをモデル材料に-」
中臣謙太郎「アマミアオシャチホコの生活史とアオシャチホコ属に関する懸案事項」
横田光邦・中臣謙太郎「豪快な背面突起を有する未知の尺取虫」
松田邦雄「フユシャク探しの楽しみ」
福田晴男「日本産ホシミスジ各亜種(個体群)における成虫斑紋の特徴」
松井安俊「放蝶<侵略的外来種>アカボシゴマダラによる在来種への影響・一考察」
休憩
加藤義臣・橋本健一「ベニシジミの季節型発現と地域差」
橋本健一「ナミアゲハ・クロアゲハの発育零点と有効積算温度および蛹休眠誘起の要因に関する知見」
柳本 茂「神奈川県で再度発生したクロマダラソテツシジミ」
石塚正彦「秩父市街地付近におけるチョウの周年経過」
須田博之・藤本明優「入間川河川敷におけるジャコウアゲハの個体数変動」

連絡先

お問い合わせ
福田晴男
〒409-0126 上野原市コモアしおつ1-27-5
TEL:090-8317-7956
e-mail:neptistar@kme.biglobe.ne.jp
企画・運営
日本鱗翅学会関東支部幹事会
担当評議員
宇野彰、北川朝生、栗山定、斉藤基樹、津吹卓、長谷川大、針谷毅、福田晴男、矢後勝也
幹事
小沢英之、長畑直和、新津修平
顧問
石川和宏、倉地正、瀬田和明、中谷貴壽

既に多数の方にご協力いただいておりますが、関東支部における「春」と「秋」の集い、等の葉書での案内を e-mail へ切り替えることにつきまして、ご協力頂ける方はアドレスを小沢(e-mail:uts2_ozawa@yahoo.co.jp、本年より変更)までお知らせ下さい。

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。