シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

会誌バックナンバーの取り扱いについて(変更)

2011年11月 9日公開

『蝶と蛾』『やどりが』などの本会出版物のバックナンバーは、福島県いわき市の日本鱗翅学会出版管理部にて取り扱っておりましたが、3月の東日本大震災で大きな被害を受け、バックナンバーの出荷に支障をきたしております。そのため、現在の日本鱗翅学会出版物管理部でのバックナンバーの取り扱いは今年度で終了します。来年度からは東京本部がバックナンバーを取り扱っていきます。

なお、新たにバックナンバーの保管場所を確保することが困難なこと、近年の出版物電子化の進展により、バックナンバーの需要が縮小傾向にあるこことから、来年度以降はバックナンバーの取り扱い期間は、出版後2年間を目途とさせていただきます。

出版物管理部の倉庫が震災の被害により、倉庫内が混乱しています。そのため、下記の号の発送は時間がかかる場合があることをご了承ください。

バックナンバー発送可能時期(予定)

『蝶と蛾』1~20、54(1)~
2011年9月~2012年6月15日
『やどりが』No.194~
2011年9月~2012年6月15日
『蝶と蛾』21~53
2011年12月10日~2012年6月15日
『やどりが』No.194以前
2011年12月10日~2012年6月15日

現在の出版物管理部でのバックナンバーの申込みは2011年12月31日までとなります。

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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。