ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会アサギマダラプロジェクト公開シンポジウム

2010年3月19日公開

※終了しました。

本年度第1回のアサギマダラプロジェクト公開シンポジウムを下記のように開催することになりました。皆様のお越しを心からお待ちしております。

日時・会場など

日時
2010年5月8日(土)15:00-17:00
会場
大阪市立自然史博物館講堂(南側の通用口から入ってください)
主催
日本鱗翅学会
共催
日本鱗翅学会近畿支部・大阪市立自然史博物館・渡りチョウを調べる会
参加費
無料(博物館の展示をご覧になる方は入館料が必要です)

プログラム

1.特別講演1:四国東部におけるアサギマダラの移動調査-徳島県を中心に
大原賢二(徳島県立博物館)
2.特別講演2 海を渡って長距離移動するチョウとガ
吉松慎一(農業環境技術研究所)
3.2009年のアサギマダラの調査成果報告
金沢 至(大阪自然史博物館)

その他

日本鱗翅学会の会員以外の方も参加できます。当日、同じ会場で13:00-15:00まで、日本鱗翅学会近畿支部と渡りチョウを調べる会の合同例会が行われます。アサギマダラについての一般講演も行われる予定ですので、関心のある方は、こちらへも是非ご参加ください(非会員の方も参加できます)。
公開シンポジウム終了後に、懇親会も予定しています(会場・参加料は未定です)。

お問い合わせ

公開シンポジウムについて
渡りチョウを調べる会事務局
石井 実 072-254-9413(大阪府立大学昆虫学研究室)
会場について
大阪市立自然史博物館
金沢 至 06-6697-6221

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。