マエアカスカシノメイガ Palpita nigropunctalis
(ツトガ科ヒゲナガノメイガ亜科)

夏の暑さが過ぎ、本格的な秋の訪れを感じはじめる9月の早朝に、アベリアの花を訪れたマエアカスカシノメイガを見つけた。

半透明の白い翅と橙色の差し色が美しいガで、早春のまだ寒い時期から灯火やコンビニの灯りに成虫が集まる。幼虫が公園の生け垣や人家に植栽されるネズミモチやライラック、オリーブなど様々なモクセイ科植物を餌としているため、都市から山間部まで広い地域で成虫を目にする。

本種の成虫は真冬以外いつでも見られるような気がするのだが、実は複雑な生活史を持っており、成虫が見られる時期は意外に限られている。幼虫が暑さにも寒さにも弱いのか、あるいは春と秋だけ餌の状態がよいのか、幼虫の生育に適さない時期を休眠してやり過ごすようだ。夏は成虫で、冬は蛹でそれぞれ休眠するらしい(Gotoh et al. 2011, 後藤 2012)。

撮影データ: 2022年9月23日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 中 秀司

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日本鱗翅学会

東海支部: 2009年総会兼第142回例会のご案内

2009年12月 5日公開

※終了しました。

特別講演では今話題のクロマダラソテツシジミについて、お話しいただきます。皆さんふるってご参加ください。会員でなくても参加可能ですのでご興味のある方にも声をかけて下さい。

日時・場所

日時
2009年12月5日(土)13:00-17:00
場所
名城大学共通講義棟北館N-105講義室
〒468-8502 名古屋市天白区塩釜口一丁目501番地
TEL:052-832-1151(大代表)
名古屋地下鉄鶴舞線塩釜口1番出口徒歩5分
参加費
500円

プログラム

特別講演
平井規央(大阪府大院・生命・昆虫)「クロマダラソテツシジミの生活史とDNA解析による移入経路の推定」
一般講演
江田信豊・浜 栄一・関 舜二「日本産ミドリシジミ3種の活動性」(鱗翅目:シジミチョウ科)
江田慧子「長野県の萱野高原と大芝高原におけるチョウ類群集の季節変動と環境評価」
間野隆裕「蛾類による環境調査法の検討-豊田市矢作川河畔林調査から-」

懇親会

当日終了後懇親会(3000円)を実施します。参加希望者は当日受付で。

会場への交通

名古屋駅(地下鉄東山線:栄・藤が丘方面)
伏見 乗換(地下鉄鶴舞線:赤池・豊田方面)塩釜口/名城大学前駅 下車、1番出口(右)徒歩約8分(約45分260円)
県営名古屋空港(小牧)
空港連絡バス→名古屋駅前 下車→あとは上記に同じ(約1時間20分760円)
中部国際空港
名古屋鉄道→金山駅 乗換→(地下鉄名城線:右回り 栄・大曽根方面)→上前津駅 乗換→(地下鉄鶴舞線:赤池・豊田方面)あとは上記に同じ(約1時間20分1,400円*特別料金350円含む)

Googleマップ

連絡先

お問い合わせ
日本鱗翅学会東海支部事務局
枝 恵太郎
〒420-0047静岡市葵区清閑町13-12
(株)環境アセスメントセンター
TEL.054-255-3650
FAX.054-253-7891

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。