ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

関東支部「秋のつどい」(2009)

2009年8月24日公開

※終了しました。

関東支部恒例の「秋のつどい」を下記の要領で開催いたします。皆様、どうぞお気軽にご参加ください。会員でなくても参加可能ですのでご興味のある方にも声をかけて下さい。

日時・場所

日時
2009年10月3日(土)13:00-17:15(開場12:30)
会場
モンベルクラブ渋谷店Mont・bell5階サロン
(場所は渋谷の東急ハンズの向いにあるお店(アウトドアショップ)の5階です。)
住所
東京都渋谷区宇田川町11-5モンベル渋谷ビル
電話
03-5784-4005
参加費
会員1,000円、非会員2,000円 (会場費・講演要旨代を含む)
(非会員の大学生・大学院生1,000円、高校生以下無料)
懇親会
会費4,000円 (大学生3,000円、高校生以下1,000円)
Mont・bell5階サロン (同じ会場で講演終了後つづけて実施します)
Googleマップ

プログラム

一般講演
中臣謙太郎・横田光邦「オナガミズアオの産卵と若齢幼虫の行動」
石塚正彦・加藤輝年「カラスシジミ終齢幼虫の蛹化行動」
特集:タテハチョウ科
栗山定「イナズマの楽しさ」
住井國彦「シンガポール市街地でみたヘベフタオチョウの幼虫と蛹」
大島良美「Davidina armandi幼生期の記録 -タカネヒカゲ(Oeneis)属との関係-」
加藤義臣「外来亜種アカボシゴマダラ幼虫の休眠誘起に対するエノキ葉質の影響」
松井安俊・松井英子「在来種ゴマダラチョウと移入種アカボシゴマダラとの競合をめぐる考察」
福田晴男「関東平野部のアサマイチモンジ -埼玉県の分布状況を中心に考えたこと-」
西原幸雄「千葉県産アサマイチモンジについて -九十九里平野の分布調査を中心に-」

連絡先

企画・運営
日本鱗翅学会関東支部幹事会
お問い合わせ
石川和宏
〒158-0097 世田谷区用賀2-32-1
株式会社 パスコ コンサルタント事業部
環境技術一部 環境調査課
TEL:03-3709-6653
e-mail:kaawza9952@pasco.co.jp
担当評議員
石川和宏、栗山定、里中正紀、菅井忠雄、津吹卓、中谷貴壽、針谷毅、諸星重明、矢後勝也
幹事
宇野彰、北川朝生、長畑直和、新津修平、長谷川大
顧問
大塚市郎、倉地正、瀬田和明、三橋渡

既に多数の方にご協力いただいておりますが、関東支部における「春」と「秋のつどい」等の葉書での案内を e-mailへ切り替えることに対しまして、ご協力頂ける方はアドレスを倉地(e-mail:kurachi@computer.org)までお知らせ下さい。

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。