マエアカスカシノメイガ Palpita nigropunctalis
(ツトガ科ヒゲナガノメイガ亜科)

夏の暑さが過ぎ、本格的な秋の訪れを感じはじめる9月の早朝に、アベリアの花を訪れたマエアカスカシノメイガを見つけた。

半透明の白い翅と橙色の差し色が美しいガで、早春のまだ寒い時期から灯火やコンビニの灯りに成虫が集まる。幼虫が公園の生け垣や人家に植栽されるネズミモチやライラック、オリーブなど様々なモクセイ科植物を餌としているため、都市から山間部まで広い地域で成虫を目にする。

本種の成虫は真冬以外いつでも見られるような気がするのだが、実は複雑な生活史を持っており、成虫が見られる時期は意外に限られている。幼虫が暑さにも寒さにも弱いのか、あるいは春と秋だけ餌の状態がよいのか、幼虫の生育に適さない時期を休眠してやり過ごすようだ。夏は成虫で、冬は蛹でそれぞれ休眠するらしい(Gotoh et al. 2011, 後藤 2012)。

撮影データ: 2022年9月23日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 中 秀司

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日本鱗翅学会

信越支部「松本市美ヶ原三城昆虫・植物調査」

2009年6月29日公開

信越支部「松本市美ヶ原三城昆虫・植物調査」
(山と自然博物館・松本むしの会と合同)

※終了しました。

山と自然博物館・松本むしの会・鱗翅学会信越支部合同で美ヶ原高原三城牧場一帯の昆虫調査を行います。どなたでも参加自由です。

日時・場所
日時
2009年7月11日(土)から12日(日)
場所
三城 山荘ピリカ 9:30集合
雨天の場合は15:00集合
電話
0263-31-2122
日程
11日(土)
9:30集合、荷物をロッジに置く
10:00-15:00三城牧場一帯で昆虫・植物の観察・調査
15:00食事用意 カレーライス作り
17:30夕食、バーベキュー・焼肉
19:30夜間昆虫観察会・昆虫談議
12日(日)
6:30朝食
7:30ゼフィルス類観察会
10:00観察記録報告会
11:00自由解散
持物
11日昼食その他各自必要と思われる品。 寝具はありますが念のため大人の男性で寝袋のある方は持参ください。
会費
予算は出席人数にもよりますが一人平均\3000以内で行いたいと思います。 お酒を買う予算がありませんので飲まれる方は持参でお願いいたします。
問い合わせ
松本市山と自然博物館 丸山まで 090-7242-3937

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東京都文京区白山 1-13-7
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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。