ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

近畿支部第138回例会・シンポジウムのご案内

2009年5月 1日公開

※終了しました。

下記のとおり第138回例会・シンポジウムを開催しますので、多数の方のご参加をお願い申し上げます。 会員以外の方のご参加も歓迎します。

日時・場所

日時
2009年5月10日(日)13:00-17:00
会場
大阪市立自然史博物館 講堂
(長居公園;長居東バス停近くの南側通用口から入場してください。)
(展示をご覧になる方は、正面入り口から入館してください。)
参加費
無料
懇親会
例会終了後に懇親会を開催します。参加ご希望の方は5月5日までに金沢までご連絡ください。
会費4,000円の予定。
共催
渡りチョウを調べる会・日本昆虫学会近畿支部・大阪市立自然史博物館)

12:00から役員会を開催しますので役員の方は会場へお集まり下さい。

プログラム

近畿支部第138回例会(予定)
ヤナギ類に潜るコハモグリガ
○小林茂樹・広渡俊哉 (大阪府大院・昆虫)・黒子 浩 (阪南市)
モモシンクイガの近縁種Carposina niponensisの正体
○那須義次(和歌山県)・玉嶋勝範(大分県)・吉松慎一 (茨城県)
滋賀県湖北地方での特殊生糸生産と邦楽器糸の絹セリシンの役割
寺本憲之 (滋賀県)
japonicaに対するシロウズスジグロシロチョウという新和名の経緯
松田真平 (大阪市)
大阪府内の都市公園におけるチョウ類群集の変化 ―19年前との比較―
○川崎典晃・石井 実(大阪府大院・昆虫)
クロマダラソテツシジミの2008年における兵庫県での分布の推移
○森地重博・近藤伸一 (神戸市)
天川周辺のアサギマダラ
平 恵子(アサギマダラを調べる会)
池田市の五月山に飛来するアサギマダラ
今城香代子(池田・人と自然の会)
公開シンポジウム(15:30から)
特別講演 アサギマダラの化学生態あれこれ
本田計一(広島大学)
2008年のアサギマダラの調査成果報告
金沢 至(大阪市自然博)
お問い合わせ先
日本鱗翅学会近畿支部幹事長 金沢 至
〒546-0034 大阪市東住吉区長居公園1-23 大阪市立自然史博物館
TEL:06-6697-6221
FAX:06-6697-6225
e-mail:kana@mus-nh.city.osaka.jp

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。