ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

第134回日本鱗翅学会近畿支部例会のご案内

2007年5月20日公開

※終了しました。

下記のとおり第134回例会を開催しますので、多数の方のご参加をお願い申し上げます。会員以外の方のご参加も歓迎します。

日時
2007年5月20日(日)13:00-17:00
会場/dt>
大阪市立自然史博物館 集会室
(長居公園;長居東バス停近くの南側通用口から入場してください)
懇親会/dt>
例会終了後に懇親会を開催します。参加ご希望の方は5月15日までに金沢までご連絡ください。会費4,000円の予定。

12:00から役員会を開催しますので役員の方は会場へお集まり下さい。

講演題目:(予定)
キチョウ(キタキチョウ)の越冬生態:伊藤 ふくお(奈良県)
ヤママユ風の唐代髪飾りとシルクロード:松田 真平(大阪市)
幻の蛾 クワイホソハマキ:○那須 義次・駒井 古実(大阪府)
トリバガ科の幼生期:吉安 裕(京都府大)
ブナ科植物を喰う小蛾類-ブナ科スペシャリストはどれだけいるのか? 寺本 憲之(滋賀県)
最近 採れない普通種の蛾:木下 總一郎(摂津市)
アサギマダラの種子島 -春の中継基地として:村上 豊(アサギマダラを調べる会)
韓国のアサギマダラとマダラチョウ類の分子系統樹:○金沢 至・新川 勉・宮武頼夫・村上 豊(大阪市自然史博他)
アサギマダラプロジェクトについて:石井 実(日本鱗翅学会理事)
お問い合わせ先
日本鱗翅学会近畿支部幹事長 金沢 至
〒546-0034大阪市東住吉区長居公園1-23 大阪市立自然史博物館
TEL:06-6697-6221
FAX:06-6697-6225
E-mail:kana@mus-nh.city.osaka.jp

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東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。