ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会東海支部 第134回例会のご案内

2007年3月 4日公開

※終了しました。

日時
2007年3月4日(日)13:30-17:00
場所
三重県教育文化会館 3F第2会議室
津市桜橋2丁目142
電話:059-228-1122
※JR・近鉄津駅正面から徒歩5分です。
参加費
無料
講演プログラム
中西元男:「熊野灘照葉樹林のチョウ類」
間野隆裕:「熊野灘照葉樹林のガ類」

当日は三重昆虫談話会との合同で実施しますが、同談話会創立50周年記念事業として発刊した「熊野灘沿岸照葉樹林の昆虫」の各分野著者の方々に、 概要を発表していただきますので、ぜひ多数の方のご参加お待ちしております。 標本展示や三重県関係文献等の販売も行われます。 当日終了後懇親会を実施します。

連絡先
日本鱗翅学会東海支部事務局
枝 恵太郎

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。