ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

第3回里山保全特別講演会「びわ湖の森の生き物」の開催

2006年10月29日公開

-琵琶湖博物館・日本鱗翅学会近畿支部・日本昆虫学会近畿支部共催-

※終了しました。

琵琶湖畔の里山には多くの生き物が生息しています。本講演会は、琵琶湖博物館、日本鱗翅学会近畿支部、日本昆虫学会近畿支部との共催として、 「びわ湖の森の生き物」をテーマに一般の方を対象として開催します。 長年、滋賀県のフィールドで生き物調査を実施している昆虫学者、動物学者、植物学者により、びわ湖の森の生き物について一般の方にも分かりやすく講演して頂き、 びわ湖の森の里山の環境保全とその大切さ、さらに昆虫、動物、植物たちの複雑な相互的な仕組みを一般参加者の皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

テーマ「びわ湖の森の生き物」
「びわ湖の森のイヌワシとクマタカ」山崎 亨 氏(日本イヌワシ研究会)
「びわ湖の森のイノシシ」高橋春成 ・安藤誠也氏(奈良大学)
「びわ湖の森の昆虫たち」南 尊演 氏(滋賀県立八幡高校)
「びわ湖の森の養蚕業と天蚕」寺本 憲之 氏(滋賀県)
「びわ湖の森の植物と野生動物」野間 直彦 氏(滋賀県立大学)
日時
10月29日(日)13:00-17:00 (受付12:30)
場所
琵琶湖博物館ホール
(JR草津駅西口からバス「烏丸半島」行きで約22分)
参加費
無料
問合せ先
日本鱗翅学会近畿支部幹事長 寺本 憲之
〒523-1322 滋賀県蒲生郡安土町宮津1-55
E-mail:teramoto-noriyuki@pref.shiga.lg.jp
TEL:(0748)46-4867(東近江地域振興局農産普及課西部経営指導担当内 寺本)

日本鱗翅学会

〒113-0001
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アクア白山ビル5F
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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。