ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

第132回日本鱗翅学会近畿支部例会のご案内

2006年5月14日公開

※終了しました。

下記のとおり第132回例会を開催しますので、多数の方のご参加をお願い申し上げます。会員以外の方のご参加も歓迎します。

日時
2006年5月14日(日)13:30-17:00
会場
大阪市立自然史博物館(ホームページへ)
(長居公園内裏門から入場してください。)
懇親会
例会終了後に懇親会を開催します。参加ご希望の方は5月12日までに寺本(teramot@mb.infoweb.ne.jp)までご連絡ください。
プログラム
エゾスジグロシロチョウの和名の由来 松田 真平(大阪府)
蝶(シロチョウ科)の翅の構造 ○棚橋 一郎・秋田 将哉・榎本 将典 (大工大・工)
大和葛城山のギフチョウについて 渡辺 康之 (尼崎市)
スターフルーツを加害するトリバガ科の1種 吉安 裕 (京都府大・大学院・昆虫)
トベラササベリガの幼生期について 村瀬 ますみ (和歌山市)
緒方先生の思い出の蝶と蛾-(緒方コレクションの中間報告) ○木下 總一郎・山本 博子 (摂南市)
幼虫の永久プレパラート標本の作製方法について 寺本 憲之 (滋賀県)
お問い合わせ
日本鱗翅学会近畿支部幹事長:寺本 憲之
〒521-1322滋賀県蒲生郡安土町宮津1-55
TEL:0748-46-4867
FAX:0748-46-4011
e-mail:teramot@mb.infoweb.ne.jp

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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。