シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

第130回日本鱗翅学会近畿支部例会のご案内

2005年5月22日公開

※終了しました。

下記のとおり第130回例会を開催しますので、多数の方のご参加をお願い申し上げます。会員以外の方のご参加も歓迎します。

日時
2005年5月22日(日)13:30-17:00
会場
大阪市立自然史博物館(長居公園内;裏門から入場してください)
懇親会
例会終了後に懇親会を開催します。会費は5,000円です。

講演題目:(12:30から役員会を開催します)

1. 滋賀県版レッドデータブック鱗翅類の改訂について
南 尊演(滋賀県立八幡高等学校)
2.チョウ類の生物多様性保全をめぐる環境省等の動向-外来生物法の施行、RDBの第2次見直し、自然公園法の改正など-
石井 実(大阪府大・生命環境)
3.大台ヶ原のガ類群集を利用した森林環境評価
立岩邦敏 他(大阪府大)
4.挺水植物を寄主とする蛾類
吉安 裕(京都府大)
5.幼虫がタデ科植物に潜るツヤコガ
李 峰雨・広渡俊哉(大阪府大)、黒子 浩(阪南市)
6.ブナ科植物寄主とする不思議な形態を有する幼虫
寺本憲之(滋賀県)

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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。