ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

九州支部大会2004年

2004年12月12日公開

※終了しました。

来る12月12日(日曜)に、日本鱗翅学会九州支部大会を下記のように福岡で開催します。 本年度の支部大会は、矢田脩(九州大学教授)が主催される科研費基盤研究「熱帯アジア産昆虫類のインベントリー作成とネットワークの構築」 (TAIIV)シンポジウム、および日本昆虫学会九州支部大会と合同で開催します。

大会日時
2004年12月12日(日)
12:15-
日本昆虫学会九州支部、および日本鱗翅学会九州支部総会
12:30-13:30
一般講演・(ポスター)
13:30-14:30
特別講演(TAIIV、日本昆虫学会、日本鱗翅学会支部会共催)
R.I. Vane-Wright(大英自然史博物館昆虫学部門 生物多様性課准学術館員)
演題「Conserving biodiversity:a structural challenge」
(生物多様性の保全:一つの構造的挑戦)
C.R. Smith(大英自然史博物館昆虫学部門)
演題「Why are we studying Oriental Graphium?」
(我々はなぜ東洋区のアオスジアゲハ属Graphiumを調べるのか?)
15:00-17:00
一般講演・ (ポスター、その他)
会場
九州大学国際研究交流プラザ(福岡市早良区西新)
懇親会
2004年12月11日(土)(TAIIV、日本昆虫学会、日本鱗翅学会支部会共催)
18:30-ベルクラシック福岡大濠(福岡市中央区大濠)
会費:一般5000円、学生3000円程度
問い合わせ先
日本鱗翅学会九州支部幹事
〒810-8560 福岡市中央区六本松4-2-1
九州大学大学院比較社会文化研究学府生物体系学教室
e-mail:odagircb@mbox.nc.kyushu-u.ac.jp
小田切顕一(092-726-4818)

*懇親会は本大会に先立って行われますのでご注意下さい。申し込みは終了しております。

*12日の09:30-12:00にはTAIIVシンポジウムが開催され、中国、マレーシア、ベトナム、インドネシアなどアジア各国の研究者による講演(英語)が行われます。 希望される方は自由にご参加下さい。

*会場近隣には飲食店やコンビニなどはありませんので事前に申し込みをされた方以外は昼食をご持参ください。

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。