ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

東海支部2004年総会兼第127回例会のご案内

2004年12月 4日公開

非会員参加大歓迎

日時
2004年12月4日(土)13:00-17:00
場所
名城大学9号館402号室
名古屋市天白区塩釜口1-501 TEL052-832-1151(代表)
名古屋地下鉄鶴舞線塩釜口1番出口徒歩5分
参加費
500円
特別講演
「チョウの構造色の仕組み
-モルフォチョウと国内産のチョウ-」
木下修一氏 大阪大学大学院生命機能研究科教授

木下先生は東京大学卒業後大阪大学、北海道大学教官を経て現職になられました。レーザー分光学、非平衡物理学、構造色の研究をされ、 2004年第7回ロレアル色の科学と芸術賞金賞を受賞されておられます。モルフォチョウの輝く青色(構造色)の発色の仕組みや国内産蝶について、 電子顕微鏡観察、光学測定などから、その発色の仕組みを明らかにしていただきます。

一般講演
高橋真弓:ミヤマシジミに関する諸問題 -日本産ミヤマシジミは固有種(新種)か!?-
間野隆裕:蝶と環境評価-豊田市の事例から-
福住和也:中部地方のキリガの採集と周年発生

標本展示や文献等の閲覧販売もいたします。お持ち下さい。

当日終了後素晴らしいグッズの当たる楽しい懇親会(3000円+飲み代)を実施します。参加希望者は当日受付で。

東海支部事務局:間野隆裕
TEL(FAX). 052-442-1503
愛知県海部郡美和町大字蜂須賀字花木前1-33
e-mail:manotaka@muj.biglobe.ne.jp

日本鱗翅学会

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東京都文京区白山 1-13-7
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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。