ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

閉じる

日本鱗翅学会

日本鱗翅学会東海支部第126回例会のご案内

2004年8月21日公開

※終了しました。

日本鱗翅学会東海支部第126回例会を静岡昆虫同好会と合同で開催します。 会員交流の場、情報交換の場として是非ご参加下さい。非会員参加大歓迎。

日時
2004年8月21日(土)から22日(日)
場所
「ウッドハウスおろくぼ」榛原郡中川根町水川尾呂久保
電話:0547-56-1100
21日17時頃までに宿舎に集合
車:東名高速相良・牧ノ原インターより国道473→362号線を経て約1時間(下図参照)。
参加費
9,000円(1泊2食)。参加者は8月7日までに清宛にできればメールでお申し込み下さい。
申込先
清 邦彦:seik@mail.wbs.ne.jp

なお翌22日は安部川でアサギマダラ調査会実施。 22日のみの参加も歓迎。「ウッドハウスおろくぼ」前9:30集合(各自油性ペン、昼食・飲み物用意)

事務局
間野隆裕:manotaka@muj.biglobe.ne.jp

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。