ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会東海支部2003年総会兼第124回例会のご案内

2003年12月20日公開

※終了しました。

日時
2003年12月20日(土)13:00-17:00
場所
名城大学9号館402号室
名古屋市天白区塩釜口1-501TEL 052-832-1151(代表)
名古屋地下鉄鶴舞線塩釜口1番出口徒歩5分
参加費
500円
特別講演:DNAから探るアゲハチョウの来た道
八木孝司氏 大阪府立大学先端技術研究所 RI生物環境科学研究分野
大学院農学生命科学 研究科応用生命科学専攻教授
八木先生は合衆国国立衛生研究所研究員、京都大学助教授、イギリス王立癌研究所客員研究員を経て現職となられた方で、DNA分析、チョウ類などの系統解析、 がんの物質代謝など、多くの原著論文を発表され幅広く活躍されています。
一般講演
高橋真弓:東シベリア・マガダンの蝶類
永井 彰:清水西里・黒川地区の蝶類ラインセンサス(1998-2002)5年間の結果から
中村康弘:チョウをまもる-保全への第一歩

標本展示や文献等の閲覧販売もいたします。お持ち下さい。

当日終了後楽しい懇親会(2500円+飲み代)を実施します。参加希望者は当日受付で。

東海支部事務局
TEL(FAX). 052-442-1503
愛知県美和町大字蜂須賀字花木前1-33 間野隆裕
e-mail: manotaka@muj.biglobe.ne.jp

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※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。