シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

日本産蝶類の衰亡と保護 第5集発売のお知らせ

2003年8月 2日公開

巣瀬 司・枝恵太郎 共編
『日本産蝶類の衰亡と保護 第5集』
2003年8月出版 B5判/約200頁 予価2,000円

第5集表紙

※完売しました。

2003年8月2-3日開催予定の「第7回日本鱗翅学会セミナー」にあわせて、発売します。 内容は1993年に発行した「日本産蝶類の衰亡と保護 第2集『日本産蝶類県別レッドデータリスト』」の改訂版とセミナーの講演要旨集です。

本件に関するお問い合わせは、下記まで。

日本鱗翅学会自然保護委員会委員長 巣瀬 司
〒337-0975 さいたま市代山172 シラサギ記念自然史博物館内
TEL:048-878-0500/FAX:048-878-3335

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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。