ヒメクロオビフユナミシャク Operophtera crispifascia
(シャクガ科ナミシャク亜科)

寒冷期に活動するシャクガの仲間、いわゆる冬尺蛾のひとつ。山深いブナ林に生息する。木々の葉が黄色く色付きそして落葉する直前のひと時に限って出現し、同所的に見られる他の冬尺蛾よりも出現時期はやや早い。

冬尺蛾のメスはいずれも翅が縮小あるいは消失しており飛翔能力を持たないが、その中にあって本種のメスは相対的にかなり大きな翅をもつ。オスは低地~山地でよく見られるクロオビフユナミシャクに似る。しかし触角の櫛歯は本種の方がはるかに長く、識別は容易。

ブナの幹に本種のメスがとまっていると、中途半端な大きさの翅が幹表面に接して周囲に馴染み、小さなコブのように見える。コーリング(雌性フェロモンの放出)は午後7時頃に行われ、その時間帯には多数のオスがブナ林内を飛び交う。

撮影データ: 2015年10月17日 八甲田山(青森県)
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

関東支部主催「夏季採集観察会(サマーミーティング)」参加募集

2003年7月12日公開

恒例の関東支部主催の「夏季採集観察会(サマーミーティング)」を下記の要領で開催いたします。 大菩薩の下、採集に語らいに、楽しい1日を企画しております(夜は蛾の夜間採集の用意もします)。 是非、ご参加下さい(関東支部会員以外の方のご参加も大歓迎致します)。

日時
2003年7月12日(土)から13日(日)
場所
大菩薩下日川渓谷 嵯峨塩鉱泉
村営日川渓谷レジャーセンター
会費
8,000円を予定しております
(交通費等は含まれません)。

参加御希望の方は、ハガキまたはe-mailで、住所・氏名・連絡先を明記して、下記までお申し込みください。 折り返し当方より「ご案内連絡」をさせていただきます。なお、締め切りは2003年7月4日とさせていただきます。

申込先・お問い合せ先:矢野高広

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。