シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

第49回日本鱗翅学会大会

2002年11月 2日公開

第49回日本鱗翅学会大会は、2002年11月2日(土曜)から3日(日曜)の両日、青森駅前『ぱ・る・るプラザ青森ホール』(青森駅ビル南隣、Tel 017-721-3335)で開催されます。 会員外の方の参加も可能です。直接会場へお越しください。会場周辺のホテルなどについてはこのページ下のホテル案内をご覧ください。

今大会は青森県での開催となりましたので、昆虫の光周性研究の世界的な権威である弘前大学名誉教授の正木進三先生をお迎えして、 昆虫の光周性に関するミニセッションを開催いたします。正木先生には基調講演をしていただきます。また、ヨトウガの光周性に関する研究で第1回日本昆虫学会賞(1999年) を受賞された、青森県農業試験場の木村勇司さんに、ヨトウガの興味深い光周反応についてお話していただきます。 続いて会員の加藤義臣先生にキチョウについて発表していただきます。

大会プログラム

日時
2002年11月2日(土)13:00より
2002年11月3日(日)16:00より
会場
ぱるるプラザ青森ホール(青森駅ビル南隣、Tel 017-721-3335)
会費
大会参加費 2,000円、 懇親会費 7,000円、 記念写真代1,000円
※ 会員外で講演の聴講のみを希望される方(懇親会・記念写真・講演要旨を希望されない方)は無料で参加できます。

大会1日目(11月2日(土)

受付開始13:00
開会挨拶14:20
一般講演(11~18)14:30~16:45
11「エゾスジグロシロチョウの学名の問題」松田真平(近畿)
12「分子系統からみたArtogeia napi(エゾスジグロシロチョウ)の分散と日本産2亜種」新川勉(関東)・八木孝司・藤井恒・Liang Xing・近藤喜代太郎
13「食菌性のヤガ類について」吉松慎一(関東)・仲田幸樹(四国)
14「シャチホコガ科の摂食行動」中臣謙太郎(関東)
15「シロオビアゲハの産卵と植物成分」本田計一(中国)・中山忠宣(中国)・村上忠幸(近畿)・大村尚(中国)
16「アオスジアゲハ翅の青色色素(サーペドビリン)量と光照射条件との関係」江場淳子・加藤義臣(関東)
17「ムラサキツバメの南伊豆地方における越冬の確認とその生活史」岩野秀俊・美ノ谷憲久(関東)
18「ヤマトシジミの発育と温度の関係について」石川光一(関東)
懇親会18:00~20:00

大会2日目(11月3日(日)

日本鱗翅学会総会9:30~10:00
ミニセッション「鱗翅目の光周性」10:10~11:50
S1「昆虫の光周時計」正木進三(弘前市)
S2「ヨトウガの光周性」木村勇司(青森農試)
S3「キチョウの地理的変異と光周性」加藤義臣(関東)
記念撮影11:50~12:00
昼食休憩12:00~13:00
ポスター発表コアタイム13:00~13:30
LSJフォトコンテスト結果発表・表彰13:40~13:55
一般講演(21~27)14:00~16:00
21「ヒメシロモンドクガの季節的翅二型:光顕ならびにSEM観察による翅形態の比較」加藤義臣・吉田昭広(関東)
22「ヒメシロモンドクガの季節的翅二型:卵の形態と休眠性」山崎理・加藤義臣(関東)
23「大阪府豊能町のテングチョウの大発生について」渡辺康之(近畿)
24「足立区元渕江公園のチョウ」瀬田和明(関東)
25「ミドリシジミ族の翅型と闘争行動の進化」竹内剛・今福道夫(近畿)
26「ジョウザンミドリシジミの縄張り行動について」今福道夫・竹内剛(近畿)
27「ミドリシジミの配偶行動(3)」松井安俊・松井英子(関東)
ポスター発表(P1~P4)
P1「里山の蛾・春夏秋冬」中臣謙太郎(関東)
P2「Wagimo属シジミチョウ2種の染色体」阿部東(東北)・櫛引陸奥男(関東)
P3「温暖化の影響で青森県に到達したヤマトシジミの現状」工藤 忠(東北)
P4「青森県産ニカメイガ発生型の変化」市田忠夫(東北)
P5「オオゴマシジミの生態:寄主アリの再同定」平賀壮太(近畿)

座長

午前と午後の最初の座長は事務局が行いますが、その後の講演は前の講演者にお願いします。

宿泊・交通

宿泊・交通の斡旋はいたしません。各自ホテル・旅行社などに、お早めにお申し込みください。

大会事務局

大会会長:室谷洋司
〒030-0945 青森市桜川4-15-3
Tel & Fax: 017-742-2785
事務局 :市田忠夫
〒036-0351 黒石市浄光寺2-7
Tel & Fax: 0172-53-2160
tadao_ichita@ags.pref.aomori.jp
事務局:工藤 忠
〒036-8062 弘前市青山4-13-1
Tel & Fax: 0172-33-8326
danburi@coral.ocn.ne.jp

その他

1)昼食は会場内レストランや青森駅周辺の飲食店などをご利用ください。

2)会場および駅ビルなどに駐車できます(1時間200円程度)。

3)大会には参加されずに、講演要旨集をご希望の方は『やどりが』綴じ込みの振替用紙によりお申し込みください。1部1、000円(送料込み)です。

4)今大会は有料の会場を使用するため大会参加費が例年より高めとなっておりますが、青森駅到着後の交通費は全く不要です。結果的に参加される皆様の負担は例年並となりますので、ご理解のほどお願いいたします。

5)青森市は全国からおいでいただく場合には、交通が若干不便ではありますが、羽田乗り継ぎで航空機をご利用いただきますと、全国ほとんどの地域から前後泊不要で参加できます。大会翌日は振替休日でもあり、近郊でキタアカシジミやフジミドリシジミなどの採卵を行うことも可能です。ふるってのご参加を重ねてお願い申し上げます。

会場から500m以内の主なホテル

ホテル名(番号は地図上の位置) 電話 宿泊料金 朝食料金 備考
(1)ホテルニュームラコシ 017-722-8095 5000円 600円~ 税込み料金
(2)青森グランドホテル 017-723-1011 6000円 1500円 宿泊料税・サ別
(3)ホテルニュー青森館 017-722-2865 5700円1100円
(4)ホテルアーデン 017-722-6257 6500円 880円
(5)ホテルサンルート青森017-775-23218000円-朝食付き税込み料金
(6)青森サンライズホテル017-773-72115500円800円
(7)青森国際ホテル017-722-43217700円1200円朝食税・サ別
(8)セントラルホテル青森017-722-11005700円1000円
(9)青森グリーンホテル017-723-20015500円1000円
(10)ホテルJALシティ青森017-732-25808200円1200円料金税・サ別
(11)ホテルネオ・パル青森017-775-88115800円1000円

備考欄に記載がない場合には、そのホテルでの中心的な価格帯でのサービス料込み・消費税別のシングルルーム一泊の料金です。 料金は2002年2月現在のものであり、変更される場合もありますので、ご予約などの際にはご確認ください。 各ホテルには駐車場がありますが、利用可能台数には限りがありますので、希望される方は予約時にお申し込みください。

なお、下記の旅行社では往復航空券に宿泊がセットされたお得なパック商品を扱っています。希望者はお問い合わせください。
青南トラベル株式会社 Tel: 017-773-1890 Fax: 017-722-8374

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。