シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

関東支部「春の集い」2002年

2002年3月24日公開

採集に出かけたくてウズウズすると同時に、鼻がムズムズする季節となりました。 ソルトレイクのオリンピックはさまざまな問題を提議して終わりましたが、「春の集い」は蝶蛾シーズンの開会式です。 花粉症の方もそうでない方も、「春の集い」でスッキリと好スタートを切りましょう!

日時
2002年3月24日(日) 13:00-17:00(開場12:30)
会場
清水学園8階記念ホール
(渋谷駅より徒歩5分 表参道駅より徒歩8分)
参加費
1,000円(会場費・要旨代を含む)
懇親会
立食形式 4,000円
プログラム
橋本 健一
 北海道に侵入したオオモンシロチョウの光周反応と休眠消去に及ぼす低温の効果
美ノ谷 憲久・岩野秀俊
 相模湾沿岸域におけるムラサキツバメの動向
津吹 卓・瀬田和明
 温室内におけるカバタテハの睡眠に関する活動と環境条件
加藤 義臣
 ヒメシロモンドクガの光周反応
松井 安俊・松井英子
 ムラサキシジミ、ウラギンシジミの越冬を考える
新川 勉
 モンシロチョウグループの分子系統分析 2
佐伯 晃・野村 昌史・大和田 守
 翅の白色度合からみた日本産オキナワルリチラシの類縁関係
中臣 謙太郎
 ハンノキに固有な昆虫4種の季節による"すみわけ"
企画・運営
日本鱗翅学会関東支部幹事会
担当評議員
岩野 秀俊・矢野 高広・仁坂 吉伸・倉地 正・三橋 渡・大塚 市郎・瀬田 和明・小堀 文彦
幹事
石川 和宏・利根川 雅実・長畑 直和・諸星 重明

日本鱗翅学会関東支部幹事会

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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。