ニホンセセリモドキ Hyblaea fortissima
(セセリモドキガ科)

早春の山林で昼間に活動する変わり者のガ。日本(北海道~九州)と朝鮮半島に分布する。その色彩斑紋は名前の通りセセリチョウ、特にミヤマセセリとよく似ている。年1化で夏に羽化するが、新成虫はほとんど活動しないまま休眠して夏~冬をやり過ごし、翌春になってようやく活動を始める。セセリモドキの仲間は、ヤガ科などとはかなりの遠縁で、むしろイカリモンガやマドガなどに近縁とされる。

4月初旬、青森県の南西端に位置する深浦町まで足を伸ばした。ところどころに雪が残る中でフキノトウとキブシの花が咲き、路上ではシータテハが日光浴していた。その傍ら、日当たりの良い斜面に多数のニホンセセリモドキが集まっていた。その場で見られたニホンセセリモドキは全てオスで、後脚の毛束を広げて翅をV字に開く特有の姿勢でとまっていた。

撮影データ: 2016年4月2日 青森県深浦町
撮影・文章: 工藤 誠也

閉じる

日本鱗翅学会

『蝶と蛾』編集委員会

本委員会は学会誌『蝶と蛾(Lepidoptera Science)』の編集・出版、投稿論文の採否決定を担当する委員会です。本誌は鱗翅学およびその関連分野の科学的発展に貢献し、他誌に掲載されていない新規の原著報文、総説、短報などを掲載するオンラインジャーナルであり、論文は本学会が指定するウェブページ(J-Stage: https://www.jstage.jst.go.jp/browse/lepid/-char/ja/)上に掲載されます。

『蝶と蛾』編集委員

委員長:
坂巻 祥孝
委員:
寺田 剛
中村 寛志
広渡 俊哉
那須 義次
矢後 勝也
矢崎 克己
吉松 慎一
Galsworthy AC
幹事:
平井 規央

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。