シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会第67回名古屋大会 一般講演募集

2021年8月 4日公開

一般講演の締め切りは7月31日でしたが、8月1日現在6講演の申し込みにとどまっている状況です。

未経験のリモートによる大会を盛り上げるために興味深い講演の多くの申し込みをお願いします。つきましては一般講演の締め切りを8月20日(金)まで延長して追加募集いたします。地方にお住まいの方、若手の方などリモートの大会のチャンスをいかしてぜひ応募してください。申し込みフォームは「やどりが」268、269号に掲載されている事務局までお願いします。

江田 信豊 (大会会長)

日本鱗翅学会

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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。