シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会学会賞および奨励賞について

2019年10月26日公開

日本鱗翅学会学会賞および奨励賞について

本学会では、2018年3月の評議員会にて日本鱗翅学会表彰規定を積極的に活用し、「学会賞」と「奨励賞」を制定することが決まりました。

「学会賞」は、研究成果の発表・出版等、鱗翅学の発展普及に資する業績、鱗翅類やそれにかかわる事柄に関する社会的関心の増進のための活動、会務に関する貢献等に優れた功績をあげた本会の正会員、名誉会員を対象とします。物故会員は対象としません。

「奨励賞」は、鱗翅学の分野において優れた研究をおこない、また鱗翅学の進歩に寄与できることが期待される40歳未満の本会の正会員とします。

本年3月の評議員会で、受賞候補者選考要項を定めましたので、各賞の推薦募集を行います。2019年11月末日を締切日とし、2020年の大会で授賞式等を予定しています。学会賞ならびに奨励賞候補者業績書及び推薦書は総務担当理事に請求してください。応募に際しては、受賞候補者選考要項を参考にしてください。

総務担当

〒980-0011

仙台市青葉区上杉 2-5-1-301

保坂 満

TEL:090-4669-1726
E-mail:himegifutefumiyagi.email.ne.jp

〒980-0815

仙台市青葉区花壇 4-40-12

菅原 淳

TEL:090-4555-9326
E-mail:lsj-touhokumbr.nifty.com

保坂 満・菅原 淳 (総務担当)

日本鱗翅学会

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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。