ヒメギフチョウ Luehdorfia puziloi
(アゲハチョウ科)

北国の春を代表するチョウ。日本では北海道と本州の寒冷地(東北地方、群馬県赤城山、中部地方)に分布する。早春の広葉樹林やスギ林で見られ、近縁種のギフチョウよりも飛翔は緩慢。幼虫はウスバサイシン類の葉を食べて育ち、夏のうちに蛹となるが、以降9~10ヶ月ほど休眠して翌春の羽化を待つ。

上述の通り幼虫の食草はウスバサイシン類であり、本種にとってカタクリは必須の存在ではない。しかし、ウスバサイシン類が生育する林床の開けた林には、しばしばカタクリが群生し、ちょうどその花が咲く頃にヒメギフチョウが出現する。カタクリの紫色とヒメギフチョウの黄色がなす鮮やかなコントラストは、愛好家の目を楽しませている。

撮影データ: 2015年4月19日 岩手県雫石町
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

蝶と蛾 70(1)(電子版)発行のお知らせ

2019年5月19日公開

蝶と蛾 Vol.70 No.1 (電子版)が発行されましたのでお知らせします。閲覧には以下、J-StageのURLにアクセスし、Vol.68 No.3/4に同封されていたログイン名とパスワードを入力してください。

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蝶と蛾 Vol.70 No.1

    • Morphological comparison of androconia in the Pieris napi group (Pieridae).
    • Shinpei MATSUDA
    • Pieris napi群の発香鱗による形態比較
    • 松田 真平
    • ページ: 1-11
    • Flower-visiting clearwing moths in the Oki Islands, Japan.
    • Shinji SUGIURA, Kota SAKAGAMI, Masakazu HAYASHI
    • 隠岐諸島におけるスカシバ類の訪花記録
    • 杉浦 真治, 阪上 洸多, 林 成多
    • ページ: 13-16
    • Mating behavior of the Old World swallowtail, Papilio machaon.
    • Tsuyoshi TAKEUCHI
    • キアゲハの配偶行動
    • 竹内 剛
    • ページ: 17-24
    • Discovery of Setomorpha rutella Zeller (Tineidae, Setomorphinae) in Japan.
    • Yoshitsugu NASU, Takaki SHIGEMATSU, Toshiya HIROWATARI, Shiro MURAHAMA, Hiroyuki MATSUMURO, Keisuke UEDA
    • 日本からのSetomorpha rutella Zeller(ヒロズコガ科,Setomorphinae亜科)の発見
    • 那須 義次, 重松 貴樹, 広渡 俊哉, 村濱 史郎, 松室 裕之, 上田 恵介
    • ページ: 25-28

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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。