シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

自然史学会連合シンポジウム「海と山岳のきときと自然史研究」

2018年9月26日公開

日本鱗翅学会が加盟する「自然史学会連合」のシンポジウムが、10月28日(日)に富山市立科学博物館で開催されます。自然史学会連合からの案内を以下に転載します。


皆様のご協力をいただきながら準備を進めて参りました講演会が、来たる10/28に富山市立科学博物館で開催されます。「海と山岳のきときと自然史研究」というタイトルで、海から高山までの魅力的な話題4題です。詳細は以下のウェブページをご覧ください。

藤井 伸二 (自然史学会連合事務局)

日本鱗翅学会

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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。