シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

平成29年度自然史学会連合講演会「瀬戸内海の自然史」

2017年6月18日公開

自然史学会連合では、自然史学の普及を目的とした講演会を開催しています。今回は瀬戸内海をフィールドとする第一線の研究者が、魚や海藻、生物多様性について最新の研究成果をわかりやすくお話しします。

鱗翅学会近畿支部は「これでわかった!チョウとガのからだ」と題した体験ブースを出展します。

日時:
8月19日(土) 午後1時~4時10分
会場:
大阪市立自然史博物館本館 講堂
(大阪市東住吉区長居公園 1-23)

講演内容等は下記を参照ください。

日本鱗翅学会

〒113-0001
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アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。