シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

『蝶と蛾』vol. 57, no. 1, p. 52 の訂正

2017年2月26日公開

『蝶と蛾』vol.57, no.1に校正落ちによるミスがありました。謹んでお詫び申し上げます。

p.52のカラー写真の中のFigs. 9-10が誤ってスキャニングされ、Fig. 9のところにFig. 8と同一の図が、また正しいFig. 9がFig. 10の位置に入ってしまいました。このため、Figs. 9-10がキャプションと合致しないうえ、正しいFig. 10は図示されていない状態です。

差替え用の正しい図版は、次号『蝶と蛾』57(2)に同封しましたが、同じものをJPEGとPDFで用意しましたので、ダウンロードしてご利用下さい。

    Kuroko H, Gaedike R (2006)  Epermeniidae of Japan (Lepidoptera, Epermenioidea*), with descriptions of six new species.  Trans. lepid. Soc. Japan 57(1): 49-69. [黒子 浩, Reinhard Gaedike (2006)  6新種の記載を含む日本のササベリガ科(鱗翅目, ササベリガ上科).  蝶と蛾 57(1): 49-69] の修正

  • 52ページ: 図版JPEG (JPEG|164KB)
  • 52ページ: 図版PDF (PDF|288KB)

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