カバイロシジミ Glaucopsyche lycormas
(シジミチョウ科)

日本では、青森県の北端部と北海道のみに分布する稀なシジミチョウ。クサフジを食餌植物とする集団とヒロハノクサフジを食餌植物とする集団とに2分される。特に後者は道南と青森県の限られた地域に見られ、その生息地は海岸部の断崖付近に限定される。

本種の生活史はクサフジとヒロハノクサフジの花に依存しているが、ヒロハノクサフジはクサフジより遥かに花期が長く、そのためヒロハノクサフジを利用する道南・青森県の集団では羽化時期が長期にわたる。例えば青森県の津軽半島では5月下旬から8月まで新鮮な成虫が見られ、年1化でありながら成虫出現期が極めて長い。

このように羽化が斉一でない事情が影響してか、津軽半島の生息地で一度に見られる個体数は少ない。日差しを遮るものがない炎天の海岸で、しかも足場の悪い断崖近くを活発に飛んで落ち着かず、撮影には難儀させられる。

撮影データ: 2013年8月7日 青森県津軽半島
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

近畿支部第148回例会・日本昆虫学会近畿支部2013年度大会開催のご案内

2013年11月27日公開

※終了しました。

以下の通り、12月8日(日)の近畿支部例会プログラムが確定いたしましたので、ご案内いたします。会員以外の方のご参加も歓迎します。

日時・場所

主催
日本鱗翅学会近畿支部・日本昆虫学会近畿支部
共催
大阪市立自然史博物館
日時
2013年12月8日(日)13:00-17:00
会場
大阪市立自然史博物館
〒546-0034 大阪市東住吉区 長居公園1-23
地下鉄御堂筋線長居駅から東へ約800m、JR阪和線長居駅から東へ約1km
※受付は10:30から、講堂前で行います。
参加費
会員: 博物館南側通用口でハガキまたはメールのプリントアウト等を呈示して入館ください。入場券の購入は不要です。受付で参加費(1人100円)をお支払い下さい。
非会員:学会会員以外の方も聴講できます。入場券(大人300円)を購入して入館し、受付で参加費(1人100円)をお支払い下さい。
特別講演の聴講は無料です。
懇親会
終了後、長居周辺で18時ころから懇親会を予定しております。 参加の場合は当日お申し込みください。

プログラム

11:00-11:05挨拶
11:05-12:05講演
1.インドネシア・スラウェシ島北部から得られたオオナガケシデオキノコムシ属Scaphicoma(コウチュウ目、ハネカクシ科、デオキノコムシ亜科)の3新種について
○小川 遼*1、Ivan Lobl*2、前藤 薫*1 (*1神戸大学大学院農学研究科 昆虫多様性生態学研究室 、*2Museum d'histoire naturelle、 Geneve)
2.ダンダラテントウの鞘翅斑紋多型における地理的変異
○河上康子(大阪市立自然史博物館外来研究員)・山崎一夫(大阪市立環境科学研究所)・大橋和典(豊中市)
3.いわゆる"ホシウスバカゲロウ"と"リュウキュウホシウスバカゲロウ"に含まれる隠蔽種について -幼虫形態と分子情報から-
松本吏樹郎(大阪市立自然史博物館)
4.滋賀県犬上郡多賀町四手の古琵琶湖層群から産出した昆虫化石
○八尋克郎(琵琶湖博物館)・林成多(ホシザキグリーン財団)
昼食休憩
13:00-13:40特別講演
森地重博・近藤伸一(鱗翅学会・近畿)
近畿地区におけるチョウの生息状況、および近年のシカ害の影響
13:40-14:25講演
5.ジョウザンミドリシジミ(Thecla taxila Bremer、1861)の原記載(ラテン語とドイツ語)の精読を通した、本種のホロタイプ標本が持つ意味
松田真平(鱗翅学会・近畿)
6.いま北海道で何が起きているか○-北海道最新蝶事情-
渡辺康之(鱗翅学会・近畿)
7.アサギマダラ等の移動昆虫における日本海ルートの可能性
○金沢 至・橋本定雄・福村拓己・伊藤雅男(アサギマダラを調べる会)・陳 建志・黄 龍椿(臺北市立大學)・潘 瑞輝(香港鳳園蝴蝶保育區)
14:25-14:45休憩
14:45-15:45講演
8.対馬に侵入したツマアカスズメバチの分布と侵入経路について
高橋純一(京都産業大学総合生命科学部)
9.トサケンヒメバチの地理的な色彩変異の要因解明
○伊藤 誠人・前藤 薫(神戸大学大学院 農学研究科 昆虫多様性生態学研究室)
10.Histeromerus属コマユバチの日本本土からの発見と寄主について
○藤江隼平・伊藤誠人・前藤 薫
11.コブハサミムシは巣を作る―ハサミムシから初記録の造巣性について
宮田 彬(滋賀県立琵琶湖博物館研究部研究協力員)
15:45-16:00休憩
16:00-17:00講演
12.セスジアメンボの翅型決定における広義の遺伝率の推定、および翅型決定に関わるゲノム領域の特定に向けた飼育法の改良
○広岡佑太、大島一正(京都府大院・生命環境)
13.チャノハマキホソガCaloptilia theivoraの産卵選好性と系統的背景
○森口幹太1、徳丸晋2.大島一正1(1京都府大・生命環境、2 京都茶研)
14.マイクロアレイ解析によるカイコ光周性制御遺伝子の網羅的検索
○秋友紫苑、江木雄一、坂本克彦(神戸大学農学部昆虫分子機能科学研究室)
15.近畿地方から姿を消してしまったクロオビカイガラキジラミ(キジラミ科)
宮武頼夫(元大阪自然史博)
ポスター発表
P1.外来昆虫ヘクソカズラグンバイの四国における分布拡大(第4報)
加藤敦史

お申込・問合せ先

日本鱗翅学会近畿支部
平井 規央
〒599-8531 大阪府堺市中区学園町1-1
大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科
緑地環境科学専攻 緑地保全・創成学講座
Tel・Fax 072-254-9413
e-mail:n_hirai@envi.osakafu-u.ac.jp
日本昆虫学会近畿支部
松本吏樹郎
大阪市立自然史博物館 昆虫研究室
〒546-0034 大阪市東住吉区 長居公園1-23
TEL:06-6697-6221
FAX: 06-6697-6225
e-mail:rikio@mus-nh.city.osaka.jp

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。