スギタニルリシジミ Celastrina sugitanii
(シジミチョウ科)

春の野山を代表的するチョウのひとつ。国内分布は北海道~九州。ルリシジミに似るが、年1度春だけに出現し、生息環境は落葉広葉樹林にほぼ限られる(一方、ルリシジミは春から秋まで見られ、公園や農地などの身近な環境にもよく生息している)。トチノキなどの花蕾に産卵し、幼虫はそれを食べて育つ。越冬態は蛹。

成虫は主に樹冠近くの高所で活動するものの、午前中には日当たりの良い林床に下りて日光浴する。そして気温が高くなると、オスは湿った地面に集まって吸水する。

花での吸蜜行動も時おり観察されるが、写真は日光浴中の個体が偶然カタクリの花弁にとまった場面を撮影したもの。この日は気持ちの良い晴天で気温が高く、羽化後間もないスギタニルリシジミが数多く姿を現した。その傍らで飛び古したヒメギフチョウも見られた。

撮影データ: 2015年4月12日 青森県青森市
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

第9回日本鱗翅学会自然保護セミナー~第二の絶滅危惧種の増加~

2013年8月17日公開

※終了しました。

日本産チョウ類の減少は、これまで草地的環境に適応した多くの種で確認されてきました。しかし最近では、これまで注目されてこなかった種が各地で顕著に減少していることが明らかになってきました。その中には、これまでに例のない生息環境の悪化や、一定の環境条件が整っているのに個体群が衰亡する事例など、新たな対処が必要なケースも増えています。

今回のセミナーでは、最近になって顕著に減少している種を「第二の絶滅危惧種」と呼び、その現状について全国各地区の自然保護委員が報告を行います。さらに、それぞれの事例をもとに、減少の原因を考察するとともに、日本鱗翅学会が今後すべきことを、参加された皆様と一緒に考えたいと思います。

本セミナーは申し込み不要です。また、会員以外でも参加できます。ふるってご参加ください。

日時・場所

主催
日本鱗翅学会自然保護委員会
(後援:日本蛾類学会、日本チョウ類保全協会)
日時
2013年10月5日(土)
会場
東京大学本郷キャンパス 理学部2号館4F大講堂(東京都文京区本郷7-3-1)
理学部2号館
周辺地図
参加費
無料(申込不要、会員外でも参加できます)
懇親会費
5000円(当日申込をお願いします)

プログラム

10:00
開会・あいさつ
10:05~10:35
基調講演
石井 実(日本鱗翅学会会長)
「環境省第4次レッドリストからみた日本の昆虫の現状と危機要因」
10:35~11:00
関東支部(渡邉 通人)
「富士山北部におけるギンボシヒョウモンの分布変化について」
11:00~11:25
信越支部(四方 圭一郎)
「長野県における草原性蛾類の現状とレッドリスト改訂」
11:25~11:50
東海支部(鈴木 英文)
「静岡県におけるレッド種に次いで減少著しい蝶類数種」
11:50~13:10
昼食休憩(12:10~12:55 自然保護委員会)
13:10~13:40
招待講演 東京大学大学院総合文化研究科 倉島 治・斎藤 昌幸・伊藤 元己
「チョウ類の分布解析から分かること」
13:40~14:10
特別講演
神保 宇嗣(国立科学博物館)
「ガ類の絶滅危惧種はどこまで分かっているのか? 現状と今後」
14:10~14:20
休憩
14:20~14:45
近畿支部(森地 重博)
「近畿地区におけるチョウの生息状況、および近年のシカ害の影響」
14:45~15:10
中国支部(伊藤 國彦)
「中国地方の蛾類概要」
15:10~15:35
四国支部(窪田 聖一)
「四国における蝶類の最近の状況」
15:35~15:45
休憩
15:45~16:10
九州支部(宮城 秋乃)
「沖縄県東村高江のリュウキュウウラボシシジミ大発生地を脅かす米軍ヘリパッド建設問題」
16:10~16:35
東北支部(工藤 忠)
「東北地方におけるゴマシジミの生息状況」
16:35~17:25
総合討論
17:30
閉会
18:00
懇親会
東大構内(本郷銀杏・メトロ[法文2号館下])

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。